クリスティアン・クレーネス監督他 「ゲッベルスと私」

 以前撮っていて貼っていなかった写真↓
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 昨日、神保町の岩波ホールで上映中の映画「ゲッベルスと私」を観に行きました。
 2016年のオーストリア映画で、監督はクリスティアン・クレーネス他3人というドキュメンタリーです。
 第二次大戦中にナチスの宣伝大臣ゲッベルスの秘書をしており、撮影当時103歳だったブルンヒルデ・ポムゼルさんのインタビューと、世界初公開のものも含めた当時の資料映像を盛り込んだ映画でした。
 予告編を貼ります。


 岩波ホールで上映される映画はとても硬派なものが多く、観ようと思っていてもすぐに行動できずに上演終了間際に観てブログに感想を書くということが多かったのですが、今回の映画は本当にシャレにならないほど硬派で、それが観る前から本当に分かっていたので、上演期間にまだ余裕のあるうちに行くことにしたのでした。
 早めに感想を書くべきだろうと思ったからです。
 でも、感想を書くのもきつい映画でした。
 それもなんとなく予想していたけれど。。

 これから書く感想はネタバレになるかもしれませんが、この映画は、途中挟まれる資料映像にもものすごく意義があり、それをセットにしないと「観た」ことにはならないと思えるものなので(観た人にしか分からないものがそこにある)、思うままに感想を書かせていただこうと思います。

 ***
 
 わたしは10代の頃から戦争の映画をよく観ていて、何度も書いていますが、ポーランドのアンジェイ・ワイダ監督を心から尊敬しています。
 去年、乳ガンの初期治療が終わってぽっかりしてしまったとき、30歳の頃に自分自身が体験した「前世の記憶とするのが合理的に思えるものの体験」と、その克服のことを書きましたが、その「前世(と思えるもの)」があるためか、わたしはその時代に対してものすごく思い入れがあるのだと思います(「わたしがジョルジュと名付けた男性とわたしのこと」というタイトルで書きました → こちら )。
 今の時代、日本で暮らしているとたくさんの国の様々な映画を観ることができるので、わたしはあの頃なにがあったのか、勉強することができています。
 「ゲッベルスと私」は、第二次世界大戦の頃のヨーロッパについて多少の予備知識がないと、観るのは困難な映画かなと思いました。なので、万人受けは全然しない映画だと思います(以前観ていた「ヒトラー最期の12日間」という映画がかなり参考になりました)。
 でもこれは、「保護主義」が目立ちはじめた今の時代に公開されるべき映画の一つなのだろうな、と思いました。
 昨日は午後4時からの回を観たのですが、その時間帯にしては席が埋まっていたかな。。

  予告編を見てもお分かりいただけると思いますが、ポムゼルさんはお顔のしわが深くてすごいのですが、それ以外はとても103歳とは思えない、なにか「張り」のようなものがある女性でした。頭もとてもしっかりしていらっしゃいます。
 子供時代の記憶から、戦前のこと、ゲッベルスの下で働いていたときのと、戦争中のこと、終戦の頃のこと、戦後のことが語られました。
 ポムゼルさん自身も、戦後は収容所に5年ほどいたそうで、生涯独身を貫いたそうです。
 
 その人曰く、昔のドイツでは親の権威がすごくて子供は暴力で支配されるので、自分たちの世代は「服従すること」が自然だったということです。
 子供は暴力で支配するほうが簡単だし、今の時代のように「愛」で育てられたということはなかったとおっしゃっておられました。
 そういう育てられ方をすると、子供の頃にすでに、親の目をごまかしたり、ずるをしたり嘘をつくことを覚えるとおっしゃいます。
 今の人たちのような教育を受けたかったとおっしゃいます。
 若い頃に政治に興味はなかったけれど、ボーイフレンドに連れられて政治家の演説を聞くことがあったそうで、そのつてで最終的にゲッベルスの元で働くようになったようです(お給料のよさにもつられたとのことです。かなりもらえたらしい)。
 でもそれまでは、ユダヤ人の元で働いていたし、ユダヤ人の友人もいたそうです。
 自分は浅はかでものごとを深く考える質ではなかった。けれど、その性質によって人生救われてきた面もあるとおっしゃっていました(個人的にはここにグッとくるものがあった)。
 ゲッベルスの元で働きはじめた頃は、洗練されたエリート集団を間近に見られることの喜びがあったともおっしゃっていて(ゲッベルスはオシャレさんだったらしい)、ポムゼルさんにもその洗練が身に付いているようにも思えました。
 
 ポムゼルさんはタイピングの仕事をしていたとおっしゃいます。
 どんな内容のタイピングをしたかについてはあまり語っておられません。
 そして、「わたしは強制収容所の中でなにが起こっていたか知らなかった。だからわたしには罪はない」とおっしゃいます(ドイツ国民みなに罪があると言うのなら、ある、とも)。

 「知らなかった」ということについて、彼女が本当のことを言っているのか、嘘を言っているのか、わたしには分かりませんでした。
 知り得た立場にはいらっしゃった方だとは思うんです。文書をタイピングするのですから。
 仮にそうであったとしても、どうすることもできなかった。
 できるわけないですよね、若い女性の一秘書が、あの時代、ドイツで。。。。
 だから、わたしにはポムゼルさんを責めようという気持ちは起こりようもありません。

 差し挟まれた資料映像の中には、かなりショッキングなものもありました。やせ細ったユダヤ人たちの遺体の数々。
 戦後、アメリカによって、ドイツの市民たちは、強制収容所でなにがあったのかを見させられ、収容所に放置されていた遺体を埋葬するという仕事もさせられたようですが、その映像もありました。
 「匂いが伝わらないだけ、この映像を観ている人たちはマシだ」というナレーションが入っていました。

 ***

 「知らなかったから罪にならない」というのは、そうだろうなと思います。

 では、知っていてもなにもしなかったら、それは罪なのでしょうか。

 思うに、、、わたしたちはかなりいろいろなことを知っていると思うのです。
 世界の政治のことでもそうだし、、地球の環境破壊などのことも、わりと知っています。
 日本においては、ネットがあれば、いろいろなことを調べられます。自主的に調べるかどうかはおいておいて、調べられる環境は、今のところ、とりあえず、整っています。図書館に行けば、娯楽作品だけではないいろいろな本があります。そんな環境はあります。今のところ、この日本では。

 でも、だから、わたしなどは、いろいろなことを知ってしまってかえって無力感を感じてしまっています。いろいろなことがあり過ぎて、圧倒されます。どこからなにをしていいのか分からないです。
 
 こんなことを書いてはいけないのだろうと思います。
 でも、「知らなかった」と言える昔の人を少しうらやましいとも思います。
 ポムゼルさんが、今のひとたちのような教育を受けたかったと言うように?

 「罪がある」ということを知っている、ことくらいしかできないのかも?

 英語の格言「Curiosity killed the cat(好奇心は猫を殺す)」も知っていますが、それはこういうことにも当てはまるのでしょうか。
 
 本当に、難しいですね。


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アクタン・アリム・クバト監督 「馬を放つ」

 今日は神保町の岩波ホールに映画を観に行きました。
 明日までで上映終了となるキルギスの映画「馬を放つ」というものです。
 すんごく地味な映画ですが、明日で終わりなので、お客さんはそこそこ入っていたように思います。
 遊牧民族であるキルギスの人々に伝わる馬の伝説と、それに取り憑かれた男の話で、現代社会に対するメッセージが込められた映画でした。
 
 わたしはユニコーンが好きだし、若い頃モンゴルに行ったこともあるので、キルギスの自然のロケーションなどモンゴルを思い出すかなと思って観てみました(キルギスはモンゴルよりも山があるんだな。でもゲルとか出てきて少し景色が似ていた)。
 加えて、去年から岩波ホールのエキプ・ド・シネマの会員になっているので、なるべく岩波ホールの映画は観たいと思っているのもあるのですが、ほんとに地味な映画で。。。

 地味だけど、最近のエンターテイメント映画とは違う、まじめな映画らしい映画だったかなと思います。
 今の映画っていろいろな要素が複雑に絡み合って、時系列も直線的じゃなかったりして、趣向を凝らしていますよね。この映画はそういうんじゃなくて、一つ一つ時間が前に進んで物語が描かれていく映画でした。
 アクタン・アリム・クバト監督が主演もしているのですが、社会に訴えたいメッセージがハッキリしているから気迫のようなものはあったかなあと思え、だれることなく観ることができました(でも若い人には退屈だろうけれど。おもしろい作品ではないってことですかね。。。)。

 作品で主人公は、現代社会によって人の心が物質主義になって、大切なものが見失われているということを嘆いていました。
 でも、嘆くばかりで社会に溶け込もうとしない人の頑固さも描かれていたように思います。
 ちょっと、高畑勲監督の作品と通じるものを感じたような(名作アニメの「火垂るの墓」って、コミュニティに馴染もうとしない人の失敗の物語でもあると、高畑監督自身が語っておられたそうです)。。。
 
 自然破壊。物質主義。
 ペットボトルの紅茶を飲む自分を自覚すると、あまり声高に「このままではいけない!」とか言えないんだよな、と思う部分があります。
 なるべくゴミは出さないようにしよう、、くらいかなあ。。厳しいねえ。。。



 6月から、岩波ホールでナチス・ドイツのナンバー2だったゲッベルスの秘書だった女性のドキュメンタリー「ゲッベルスと私」が公開されるそうです。岩波ホール創立50周年記念作品だそうです。
 これも観に行こうと思いました。

 
 岩波ホールは、硬派の映画ばかりですごいですね。
 勉強という気持ちもあるので、定期的に足を運んでいようと思いますが、シャレにならないくらい硬派だよなと正直ビビります(笑)。
 岩波ホールの支配人だった故・高野悦子さんという方はすごいですね。本物のマダムですね。このような文化的な「サロン」を遺したのですから。尊敬します。
 敬意を表すという意味もあって、岩波ホールに行こうという気持ちを持っています。

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上野をプラプラ(チェン・カイコー監督「空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎」)

 昨日は友人と上野で遊んできました。
 御徒町から上野あたりをプラプラして、映画も観てきました。レディースデーだから(笑)。
 
 御徒町駅前のパンダ像↓
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 公園の入り口の桜がもう咲いていた↓
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 早くないですか?? ソメイヨシノじゃないのかな。八重咲きっぽいですもんね。
 枝が遠くてうまく写真に撮れませんでしたが、初物ということで載せてしまいます!

 観た映画はチェン・カイコー監督の日中合作映画「空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎」です。
 遣唐使として唐に留学した空海がその地で見たものは、というお話です。
 予告編

 すっごい豪華絢爛で、満腹になるような見応えがありました!
 ミニシアター系の芸術映画というよりはエンタメ作品ということだと思いますが、わたしはこういうのも好きです!
 原作は夢枕獏さんのファンタジー作品ということで、それを2時間にまとめるから駆け足みたいな部分もあったと思いますが、日中の美男美女の競演を観られて大満足! 楊貴妃がほんとに美しくてうっとり!! 染谷君も静かな笑顔がすてきで、白楽天役の俳優さんはイケメン!! 
 CGもすごくて(背景とかに使われる花などがきれい、猫は不自然なところもあったかな)、セットもすごくて、とにかくお金かかってる! 
 都が再現されたスケールの大きな風景には、奈良の大きなお寺の伽藍を思い出したり、(唐のものではないけれど)紫禁城を思い出したり台湾の故宮博物院が思い出され、使われている衣装や小物類には故宮で観てきた清王朝の時代の豪華な調度品などがやはり思い出されました。
 めまいがしそうな、これでもかっていうくらいの圧倒的な装飾!! 
 中国ってこうでなくちゃね、、、と、勝手に思ってしまいます(笑)。
 共産党の中国はかなり怖いですが、こういう中国には、ロマンを感じて憧れてしまうなあ、、そういう日本人は多いのだと思いますがどうでしょう。。

 少しまじめな話をすると、おととしに井上靖さんの「天平の甍」を読んで遣唐使のイメージができていたので(言わずもがなの名作だと思いますが、わたしはおととし初めて読みました。ものすごく感動しました。感動しすぎていて感想のブログを書けませんでした)、渡海の苦労や、日本人僧侶の唐での立場や歴史的な背景などが多少は想像できるので、それもちょっと嬉しかったです。楊貴妃を寵愛した玄宗皇帝についても、玄奘三蔵法師との関わりについて思いを馳せたりできたし、今まで少しずつ勉強してきたことが頭の中で像を結べることが嬉しいのです。
 日本語吹き替え版で見たけれど、字幕版でも観てみたいかなあ。
 大画面で観るほうがよい作品の一つだと思います。映画館で観られてよかった!

 映画のあとは、アメ横をぶらぶら。
 アメ横ってあまりじっくり入ったことがなかったのですが(お店が多すぎてなにを見ていいのか分からなくなる)、浅草とか台湾の夜市を思い出す感じがしました。以前の金沢の近江町市場もあんな感じかな。アジアの雑踏っていう感じがいいですね。外国人観光客もたくさんいて、活気があって楽しいです。
 有名な「仁木の菓子」でお菓子をたくさん買ってしまいました。。それでも安いもの。。
 すてきな輸入チョコ発見↓
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 すみれフレークが入ったものとベリー入りのもの。
 デメルのすみれの砂糖漬けが好きだから、つい買ってしまった。。おいしかったらまた欲しくなりそう。。
 カルディもヤバいけど、仁木の菓子もヤバいですね。魅惑的すぎる(笑)。

 昨日は都内をそこそこ歩いたけれど、ヒビの箇所も痛くならなかったしよかったです。
 通常の感覚が戻ってきています。


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小野親一監督/ダイナマイト☆ナオキ主演 「そろそろ音楽をやめようと思う」

 ゆうべは夫と、新宿に映画を観に行きました。
 観たのは、今までも何度かブログに書いているロックミュージシャンのダイナマイト☆ナオキさんが(ほぼ主役として)出演された「そろそろ音楽をやめようと思う」です。
 監督は小野親一さんというわたしたちより若い方。

 公開は、下北沢と新宿で、わたしたちが行ったのは新宿のアットシアターという、ミニシアターよりもさらに小さなミニミニシアターでした。
 昨日が初日で満席以上!
 
 渋谷でライブハウスをされている千葉さんという方が監修をされているそうです。
 インディーズで音楽活動をするミュージシャンが、なぜ音楽をやめないのか、それを伝えようとする映画でありました。
 
 トレーラーを貼ります。(勝手にすみません。。)




 映画の内容は、まあ、ラストはそうなるだろうなあという感じだし(笑)、出てくる女性たちがみな菩薩のようで男のロマンを感じるし(笑)、かわいらしいなあという感じではあったのですが。。
 それに、「客を集められないインディーズミュージシャン」という設定ならば、ナオキさんのとっておきの人気のおもしろい曲を劇中にそのまま使うのはいかがなものか、、あれを聴いて盛り上がらないほど、下北沢の音楽好きの人たちの感度は低いのか、と思ったり。。(だってナオキさんギターめちゃくちゃうまいのに、ライブハウスに通う人たちはそれがほんとに分からないのだろうか?)
 ちょっとそんな突っ込みを入れたくもなったのですが、ラストまで楽しく観ることができました。
 ダイナマイト☆ナオキさんの演技が、ラストに向かってよくなっていくので「おお」と思ったら終わってしまいました(はじめのうちはちょっとハラハラした!(笑))。
 観られてよかったです。

 上映は昨日から11月17日までだそうです。
 「下北沢トリウッド」と「新宿at THEATRE」、二つの劇場です。
 
 
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マリアノ・コーン/ガストン・ドゥプラット監督 笑う故郷

 最近のいつだったかの夕空↓
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 富士山のシルエットがきれいだから、少しアップにしてみました。
 山腹まで雪が覆ってきたそうですね。冬に向かっていますね。

 昨日は岩波ホールに映画を観にいきました。
 マリアノ・コーン/ガストン・ドゥプラット監督・脚本の「笑う故郷」です。2016年のアルゼンチン=スペイン映画です。去年のヴェネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞しています。
 こちら、岩波ホールでは今日までの上映で、ギリギリの鑑賞となりました。
 もっと早く観て、ブログに書けばよかったかなあ。。

 ノーベル文学賞を獲った作家が、40年戻らなかった故郷に凱旋し、人間模様の渦中となる、という話です。
 作家は、戻らなかった故郷を舞台にした小説を書き続けていました。

 「書く」ことで、他者を傷つけることがある、ということを意識したことがある人には、観てみると身につまされる作品だろうと思います。
 
 予告編です。

 
 以下、感想を書きますがネタバレ的な部分もあるので、この映画に興味を覚えて観てみたいと思われる方は、読まないほうがよいかもです。

 とにかく、怖い映画でした。

 予告編とチラシを観ていて、ハートウォーミングな方向に着地するのかと思ったら、全然そうじゃなかったです。

 人間の嫉妬の恐ろしさ(そしてそれを知っても「書く」人の恐ろしさ)。
 「世間知らずの田舎の人たち」の恐ろしさ。
 そのことが、これでもか、というくらいに描かれていました。
 すごく怖かったです。
 もしかすると、成功したこの映画の監督たちが経験したなにかがベースにあるのかなとも思いました。 

 「世界的な成功」を収めた人に対する、故郷の人々の冷たさ、身勝手さ。
 観ていて、聖書の中のキリストが故郷ナザレに戻ったときのエピソードを思い出しました。
 そのときには奇跡を起こし、神について語ることで名を馳せはじめていたキリストでしたが、故郷に戻ると子供の頃のイエスを知る人々は「大工の息子のくせに」と言って聴く耳をもたなかったという話です。
 イエスは「預言者は自分の郷里では歓迎されない」と残念がる、というものです。
 そのことを思いながら観ていました。
 (あと、アメリカのロックバンド、ジャーニーのボーカルのアーネル・ピネダのことも思い出した(笑)。フィリピン出身でジャーニーに迎えられた人ですが、フィリピンに「凱旋」するとひどい仕事もさせられるんだなと思う動画を観たことがあるので。。)
 怖くて肝が冷える思いがしました。。

 わたしが大好きな映画監督のアンジェイ・ワイダは、子供の頃父親に連れられて行った美術館で素晴らしい絵画に出会います。
 それを観て、自分には絶対に到達できない境地があるのだと、衝撃を受けたのだそうです。
 つまりそれは、世の中には圧倒的にすごいものがあり、そしてそれを創る人がいるという事実です。
 「田舎の人」というのは、そのことを知らない人たちなのだと思います。知らないし、それを認めたくないという人々です(たぶん、「どこ」に住んでいるかは、関係ない。でも相対的に、文化施設や遺跡の少ない「ただの田舎」の人にはそういう傾向があるのかもしれない?)。
 そのことを、あまりにも辛辣に描いている映画でした。
 怖い映画でした。

 しかし、すごいのは岩波ホール(笑)。
 ここのところ3本立て続けに上映作品を観ましたが(「残像」、「静かなる情熱 エミリー・ディキンスン」、「笑う故郷」)、どれも素晴らしく怖かったです(笑)。
 たまたまでしょうけれど、3本とも、芸術や表現を真摯に追求しようとしている人たちのお話でした。
 バンザイ、岩波ホール!!

 
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テレンス・テイヴィス監督 「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン」

 昨日新宿でいただいた抹茶↓
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 久しぶりの抹茶なので写真に撮ってしまったけれどあまりおいしくなかったのだ。
 サービスでついてたやつだからな。
 お湯の中に抹茶の粉を入れて泡立つようにかき混ぜました、というだけだった(心が入ってないのが分かりすぎる)。
 以前いただいた、何十年も茶道をされている友人が立ててくれたお抹茶は本当においしかったもの。
 
 昨日は神保町の岩波ホールで公開中の映画「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン」(公式サイト → こちら )を観にいきました。
 7月の終わりにこの映画館の会員になって前売り券を買っていたので。
 いやしかし、すごい映画で!
 岩波ホール、、、なんて映画館なのでしょう(笑)。会員になってよかった(笑)。

 19世紀に実在したアメリカの女性詩人の伝記映画です。
 予告編です。

 YouTubeのこの動画の説明文をコピペします。
  シンシア・ニクソン主演。生前わずか10篇の詩を発表し無名のまま生涯を終え、没後発見された1800篇近い作品により“アメリカ文学史上の奇跡”と讃えられる女性詩人エミリ・ディキンスンの素顔とは。2017年7月29日より岩波ホールほか全国順次ロードショー!

 監督はテレンス・デイヴィスという方ですが、存じ上げませんでした。日本ではあまり紹介されていない方のようです。イギリス人で脚本もこの方が書いているとか。
 わたしはこのエミリ・ディキンスンという詩人のことも存じ上げなかったので、映画の中に描かれるエピソードがどこまで「史実」なのか、よく分からないのですが。。
 独身を貫き、裕福な実家の屋敷からあまり外に出なかった人の話でありました。

 わたしは高校生の頃から、実在した過去の芸術家の伝記映画というジャンルが好きで観てきていますが、いろいろ観てきた中でもこちらはけっこう屈指の強烈な印象が残る映画かなと思いました。
 女性主人公ですしね。。。

 わたしが若い頃観てきた芸術家の伝記映画は、それはそのまま「恋愛映画」であり「不倫映画」であることも多かったのですが、、このエミリさんの映画では、恋愛らしい恋愛は描かれませんでした。
 容姿にコンプレックスがあって男性と素直に接して親密になれない、という描かれ方でしたが、それが本当のことなのかはわたしにはよく分かりません。
 でも恋愛が多い女性ではなかったのだろうなと思います。
 そこには、父親との関係も関わるのかな、と思ってしまいます。
 母親が病気がちで、家に一応いるのですがどこか「不在」で、不在というよりはファンタジーになっている存在で、だから、主人公と父親との力関係が激しいように思えて。お父さんいい人ではあるんだけど。お兄さんもいるんだけど、彼女の個性の方が強くて。
 観ていて小津安二郎の「晩春」を思ってしまった。なかなか結婚しない娘と父親のお話。
 あれはフィクションだけれど、これは実在した人のお話だからなあ。。。
 元も子もない言い方だけど、「エレクトラ・コンプレックス」という言葉を思い出さないこともないという感じでした。その関係は性的なものではもちろんないのですが。お母さんが弱いと娘が強くなるしかないし、苦しいよなあ。

 いろいろなテーマが感じられる映画で、他には、「女性には芸術を創れない」というテーマ。
 どうなんでしょう。
 よく言われますよね、これ。
 エミリ・ディキンスンの詩はたくさんの作家に影響を与えたとされているようですが、わたしは読んでいないし分からないのですが、女性は一般的には感傷的で、物ごとを「分けて考える」ことが苦手だから、男性のように芸術を「作品」として自分の感情から切り離し、眺めて分析して構造的に分解して計算して構築する、ということがあまりできないのかなと思います。
 でも、そうやって「構築されたもの」のことを、「芸術」と呼ぶというのが第一義としてあるのかもしれず、そうなると女性は分が悪いのだろうと思います。
 でも、女性の感受性を活かした直観的であったりする部分は、男性にはあまりないかもしれないじゃん? じゃんじゃん?
 わたしが若い頃から浸かっていた「スピリチュアル」な世界では、個人の中に「男性性」と「女性性」があるとされていたと思うし、やはり理想としては理論・分析的でありかつ直感・感傷的であってバランスを取るというのがいいのだろうなと思うのですが。
 このエミリさんの時代にはそういう、個人の中に誰でも男性性(能動的で理性的な部分)と女性性(受動的で感情的な部分)があるという視点がなかったのだろうから、昔の人は苦しかったろうなあと思います。

 他には「信仰」ということも大きなテーマである作品でした。すごく厳格に。
 一神教であるキリスト教の価値観が分からないと、真のところはよく分からないかもしれないですね。。
 「唯一絶対の神」ってなんだろう、、、宇宙の法則とかそういうことだろうか。。でもいろんな種類ありそうだしな、宇宙の法則、、、次元によって法則も変わりそうだし、、、やはり「唯一絶対」ってものを具体的に考えるのって難しい。。。
 「八百万」の考え方のほうがやはりしっくり来てしまう。。日本人だもの。。。
 でも、主人公のエミリが言うセリフの中に「神がいなければわたしは自由になれる」というものがあって、そこは共感しました。
 でもわたしは、そういう自由ならなくてもいいやと思うのですが。
 人は「神(絶対的なもの)」とか「聖なるもの」を意識しないと、「よくなろう」とできないような気がするから。

 ということで、なかなか重厚で考えさせられる映画でした。
 東京では今月中旬まで岩波ホールで上映されています。その後各地に行くのかな。
 衣装やロケーション、セットなどはとてもきれいでした!

 
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気晴らしをしてきました。

 ここのところ「前世」のブログを書いていますが、ちょっとつらい時期のことも避けて通れず書いていたら気が重くなりました。
 だからと言ってはなんですが、昨日は少し気晴らしに(笑)。
 新宿で映画とお茶を楽しんできました。昨日レディースデーだったので。

 ちょっとよいカフェにて↓
  170803tea.jpg
 アフタヌーンティーを。

 観た映画はスタジオジブリにいらした米林宏昌監督の長編アニメ、「メアリと魔女の花」です。


 この方の映画は「思い出のマーニー」がはじめてで、背景とかがきれいでいいなと思っていて、その後ジブリを辞められていたので、どうされているのかなと気になっていたのでした(「メアリ」を観る前に、テレビでやっていたので米林監督のデビュー作の「アリエッティ」も観ていました)。
 プロデューサーの方と新しいスタジオを立ち上げたとかで、よかったなあと思っていて、どんなか観にいってみました。

 うーん。
 背景はやはりきれいだけど、、細かいところがジブリの作品より雑に思えたかなあ。。。
 お金の問題かなあ、やはり。。。
 人の動きが滑らかじゃないような、、、1秒18コマで撮っているのかな。。。ジブリは24コマくらいでは撮っていそうなイメージだけど。。。
 今調べたら答えがあった(ネットってすごい)、ジブリでは普通のシーンでは12コマだけど、重要なシーンは24コマだったそう。
 そこまで丁寧ではない印象だったかなあ。。背景はすごくきれいなんだけど。。。
 立ち上げたばかりの会社をジブリと比べたらかわいそうか。。。
 でも、ジブリと比べられることを運命づけられている会社の映画ですよね。。。
 
 すごく大変だろうなあと思ってしまいました。
 アニメの巨人と比べられるんだもの。
 米林監督って、優しそうだし。。。
 それでも、今までのジブリのアニメの中に出てきたモチーフを思わせるものが画面にたくさん出てきていました。けっこう露骨に。
 そこには、スタッフとしてジブリに関わってきた米林監督の意地(矜持?)があったのかな。。
 
 「子供向けの作品」ということで、冒険活劇を前面に出していたと思うけれど、米林監督ってそういうものより、やはり「マーニー」みたいな内向的な作品の方が合うんじゃないかと思ったり。。
 宮崎監督は自身が飛行機が好きだったりして、だから飛ぶことにこだわっていたと思うけれど、それをアニメ的な方法論のようになぞっても、あまりなあ。。実感が伝わってこないというか。。。
 絵を描くのが好きな人(米林さん)と、頭の中にファンタジーが溢れてしょうがない人(宮崎さん)の違いというか。。。
 宮崎駿と高畑勲には強い文明批判の精神があったもんなあ、、それが底にずっとあったもんなあ。。。戦争体験がある人の強さだよなあ。。。
 あのジブリの文明批判には正直辟易していたけれど、、あれがあるから、強い磁力があったのかなとも思ったり。
 そんなことをつべこべ考えながら観てしまいました。

 大変なプロジェクトが始まったのだろうなあと思いました。米林監督の下で。スタジオポノック。
 しっかり読売新聞や日本テレビがサポートしているようだけど、「ジブリ」的なものを期待されるなら、あまりにも大変そうだ。。
 超えるのは容易なことではないだろうと思います。
 気の毒になってしまった。

 そんな感じでちょっと辛口な感想になりました。

 でも気晴らしになったので出かけてよかったです!

 
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アンジェイ・ワイダ監督 残像

 先日近所で撮ったセンニチコウ↓
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 ちょっと枯れてきてるけど、そこもまたいいかなと。。。

 昨日は夫が休みで、神保町の岩波ホールに、去年秋に亡くなったポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダの遺作である「残像」を観にいきました。
 こちらの上映、明日まで。
 行けてよかった。。。
 行かないなんて選択はなかったけれど、いろいろあって最終日ギリギリになってしまいました。
 最終週ということで、午後の中途半端な時間の回でしたが、そこそこ人は入っていました。夜の回では若い人の姿も少しは見られてホッとしたし。

 アンジェイ・ワイダについては今まで何度か書いてきました。
 わたしにとっては、、なんだろう、、、世界(人間)について教えてくれる人でした。
 19歳のとき、映画館で「灰とダイヤモンド」と「地下水道」を観て、特に「地下水道」に感銘を受けて、それからずっと心の中にこの映画とこの監督のことがありました。
 わたし、占い好きのチャネラーで、若い頃はろくに勉強もせずそれを仕事にして、スピリチュアル業界の上澄みをなめてへらへらしていたと思いますが(そのことを自覚したから30代の頃ウツになったのかもとも思う。だからその後、若い頃の人間関係のいくつかを絶って、本気でいろいろな勉強を始めたのです)、そんなへらへらした中でも、ワイダの映画が心のどこかにあることで、なにかを保てていたのではないか、と、自分ではそう感じています。
 本当の「お花畑」では、わたしは、自分のことを、ないと、思っているんです。
 それは、若いときにワイダの映画を観たという経験があるおかげだと、思っているんです。
 そう言ってもいいと思えるくらいの、そういうものすごい映画を創る人です。
 アンジェイ・ワイダ。
 去年訃報を聞いて、身内が亡くなったのと同じ勢いで泣いてしまいました。
 その人の遺作をやっと観ることができました。
 それは、彼の遺言とも言える作品でありました。

 ***

 アンジェイ・ワイダは1926年スヴァウツキ生まれ。
 第二次世界大戦中はワルシャワ蜂起による抵抗運動にも参加する。
 1955年に「世代」で長編映画の監督としてデビューをし、その後の「地下水道」「灰とダイヤモンド」は「抵抗三部作」と呼ばれ国際社会の中で認められ、以降ポーランド映画を牽引していき、労働者の連帯運動にも参加し上院議員にもなって、2007年には自身の父親も犠牲になったソ連による「カティンの森事件」を題材にした映画を撮りアカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされる。
 2016年秋にワルシャワで亡くなる。90歳まで映画を創り続けていた。

 というのが、ワイダの略歴になるかと思いますが、これだけを見るとものすごく偉大な芸術家、政治家にもなった成功者、というイメージです。
 でも、昨日観た「残像」は、そういう「ヒーロー」としてのワイダではなく、一人の人間としてのワイダの心を感じさせる内容でありました。
 それが「遺作」になったということ、そこにも、わたしは人間として深く学ばなくてはいけないものがあると感じます。
 もし「カティンの森」が遺作となったら、、「ワレサ 連帯の男」が遺作になったら、、ワイダはわたしにとって「遠い偉人」となったと思いますが。。
 そうじゃなかった。
 ワイダ先生も、やはり一人の人だった。どうしようもなく。

 ***

 「残像」は、ポーランドに実在した画家ヴワディスワス・ストゥシェミンスキの晩年を描いた映画でした。
 ストゥシェミンスキは第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に芸術家として台頭し、ポーランド美術界に前衛芸術を広めたという功績があるようです。また、教育者としても優れていた人であったようです。
 しかし、第二次大戦後ソ連の影響下にポーランドが入ると、社会主義リアリズムを反映した芸術しか認められなくなり、反発したストゥシェミンスキは美術界から疎外され、排除され困窮を極めていきます(「兵糧攻め」に遭う。効くんだね、兵糧攻めってやはり)。
 ワイダは、「全体主義」が、輝かしい知性を持つ個々の人間の尊厳を奪っていく様を、一人の芸術家を通して冷徹に描ききります。
 ほんとに、描ききります。
 まったく、厳しい厳しい映画でありました。
 希望はありません。楽しい映画ではありません。
 たぶん、この作品を感性として観られない人もいると思います。
 でもワイダは、ドSでそういう映画を創っているんじゃないんです。
 観客をいじめたくてそういう映画を創っているんじゃないんです。観客の心をえぐって、そこで認められよう、などというイヤラシい計算はないはずです(今ってそういう作品の作り手って多いですよね)。
 いつでもワイダはそんなくだらない理由で映画を創っていません。
 人間が、他者である人間に対して、本当にそういうひどいことをするのだということを、身体で知っているから、それをそうやってそのまま描くしかなかったのです。
 そういう作品だと思います。
 それを、わたしは受け止めるしかない。。。

 これは予告編です。

 
 ファーストシーンがあまりに美しく、涙が止まりませんでした。
 ファーストシーンのエピソードと、はじめてのアップのその顔で、主人公の画家が明るく透明な心の持ち主だということが観客に分かります。
 なんという映画的手法!
 そしてその次のシーンで、彼にこれからひどいことが待ち受けていることが暗示されます。
 鮮やかに描ききります。
 ワイダ先生を、「穏やかなおじいちゃん」だと思ってなめてかかると本当に頭をひっぱたかれます。
 場面展開のテンポはすごくよくて、必要とあれば露骨になるギリギリのラインで説明シーンも入れます。
 そのあたりの「手法」は、1950年代に政府(=ソ連?)の検閲をかいくぐりながら映画を創ってきた人のたくましさだと思います(「お芸術映画」としてまわりくどくしてお高く止まろうという部分がない)。
 そこから、映画はどんどん厳しい方、厳しい方へと観客を誘います。
 でも仕方ないですよね、実話なんだから。
 そういう時代が、本当にあったのだから。

 そして、現代にも、その危険性が、あるのだから。
 この21世紀の社会でも、同じような「全体主義」ではなくても、個人の尊厳を奪うようなことはたくさん起こりつつありますよね。
 ワイダ先生は、そのことには怒っていたようです。

 でも、わたしがこの映画を観ていて一番に感じたのは、ワイダの「理想を貫き散っていった人々」への、コンプレックスとも言えるような感情でした。
 ワイダは、映画を学ぶ前には絵画を学んでいたのですが、その美術学校時代の同級生にとても才能豊かな人がいて、自分は敵わないと感じたようです。それが映画へ転向するきっかけにもなったそう。
 その人は、作品が社会に理解されないまま30歳で亡くなりましたが、たぶん、ワイダの中には「彼にはかなわない」という気持ちがずっとあったのではないかなと思われます。どれだけすごい映画を撮っても、国際社会の中で認められても、議員になっても。
 今回の映画の主人公の画家ストゥシェミンスキにも、同じような気持ちがあるのではないか。
 ワイダは、映画を創り続けるために、政府の検閲をかいくぐり、それなりに「(政治的に)立ち振る舞う」ということもやってきた人です。
 そういうワイダからすると、その若い頃の友人やストゥシェミンスキには、なにがしかのコンプレックスがあったのかもしれません。
 もっと言うと、ワイダには、ワルシャワ蜂起による抵抗運動で亡くなっていった若者たちに対しても、同じようなコンプレックスがあったのかもしれません。
 「生き残った」という負い目とも言えるようなものです。
 それが、ずっと、ワイダの中にあり、この遺作「残像」にも反映されているのではないか。
 ワイダの自伝を読んでいるので、そのように感じてしまいました。
 そこに、一人の人間としてのワイダを感じるのです。偉大な映画監督ではなくて。

 でもワイダ自身は、彼らのように苛烈に散ることはできませんでしたが、その散ったものたちの気持ちを遺す映画を創ろうと、90歳までがんばってきたのだと思います。負い目をどこかで感じながら。
 わたしは、そんなワイダをやはり尊敬してやまないのですが。。。
 苛烈に生きることより、そのことのほうが難しいし尊いのではないか、とも、思います。
 いえ、どちらがいいかということではないのだろうけれど。。わたしが憧れるのはワイダです。

 ***

 映画の中では、若い人たちが希望の「種」として描かれていたと思います。
 厳しいかな、「希望そのもの」ではないのだけれど。。。
 でも、この映画が描かれた時代に、若者として美術と映画を学んだワイダ監督は、見事な映画をたくさん創って、1970年代に日本で生まれたわたしに大きな影響を遺しました。
 当時のワイダ自身が種であり、大きな花を咲かせ、実を結んだと、やはり人は思うと思います。
 わたしはあまりにもちっぽけだけれど、このワイダから学んだことを、少しでも遺したくて、、これからもブログを書いていくと思います。
 
 作品の中で、主人公のストゥシェミンスキが若い画学生の質問に答えます。
 「絵とは自分と調和して描くものだ」。

 これが、ワイダの遺言だとわたしは思っています。
 
 今回はパンフレットも購入↓
  170728cinema.jpg
 今回、いい映画をたくさん紹介してくださってきた岩波ホールの、エキプ・ド・シネマの会員にもなってみました。これに入会すると、岩波ホールでの映画鑑賞の割引が受けられます。
 岩波ホールの支配人だった故高野悦子さんは、ワイダとも親友だったそうです。
 その方が遺したホールに、これから、もっと頻繁に通うことになります。
 「エキプ・ド・シネマ」って、映画の仲間っていう意味なんですって。
 入れて嬉しい。らんらんらん♪

 
 ☆タロット占いのセッションをいたします☆
   対面セッションで、場所は新宿の喫茶店です。
   30分/2000円です 
   詳しくは こちら をご参照下さい。

    kitaminori@tbt.t-com.ne.jp








 
 
 

 
 

テーマ : 映画レビュー - ジャンル : 映画

映画を観ました。(「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」「ルードヴィヒ」)

 先週撮ったお花↓ 
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 枝振りとか花つきの感じから桃かなと思ったけど、花の形が独特なので調べてみたら、「菊桃」っていう種類みたいです。なるほど、、、菊桃かあ。。。

 ***

 昨日は実家で映画を観てきました。実家はWOWOWに入っているので、たまにいいのをやると観にいきます。
 昨日観たのは、タイトルすら知らなかった映画「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」と、ルキノ・ヴィスコンティの「ルードヴィヒ」です。
 二本立て、6時間ぶっ通しで母と並んで映画を観てきました(笑)。

 「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」は、母が以前放送されたものを観ていて、とにかくおもしろいからお前も観ろと言ってきたものでしたが、これが本当におもしろかったです。
 オランダの作品で、監督はマイク・ファン・ディムという方、わたしはまったく存じ上げない方でした。他の作品でアカデミーの外国語映画賞をすでに受賞されているとか。脚本も監督が書かれています。
 いやあ、すごい。
 母は内容についての前情報をまったくわたしに与えなかったのですが(わたしも面倒で調べなかった)、そのほうが楽しめるかもしれません。
 とにかく、話がどうなっていくのかまったく予想がつかない作品なのでした。でも見事に着地させて。
 主演の俳優も女優もよかったなあ。
 この監督の作品をもっと観てみたいなと思わさせられました。でもレンタル店にはないだろうなあ。。

 観てみたいと思った方は、この予告編も観ないほうがいいかもです。WOWOWでまた放送されるかもしれません。

 
 ***
 
 ヴィスコンティの「ルードヴィヒ」は、4時間近くある「完全版」の放送でした。
 19世紀に実在した、バイエルンの王、ルードヴィヒ2世の、史実を元にした文芸作品です。精神病を患い、「狂王」と言われた人だったそうです。
 この作品、10代の頃スチール写真を観て、主演のヘルムート・バーガーの色男ぶりに惹かれて観てみたいと思いつつ機会が得られないものでした。
 その頃「ベニスに死す」は観たけれど、高尚すぎて分からなかったんだよな。。

 ドイツの歴史に全然詳しくないので、iPhoneで調べながらになったし、ヴィスコンティとバーガーの同性愛の関係についてなんかも語りながらの不真面目な鑑賞となりました。
 特に前半が、バーガーが色男過ぎて衣装もセット(いや、本当のお城を使わせてもらってるのだと思いますが)もすごくて、なんだか学芸会みたいに見えちゃって。
 でも後半、主人公の王がおかしくなっていくあたりから引き込まれていって(色男がどんどん汚れていく、、よくやった、ヘルムート、という感じ)、ラストまで観ることができました。
 ラストまで観るとやはり名作だね、という感じで、脱落しなくてよかったと母と言い合いました。

 ルキノ・ヴィスコンティは自身が貴族の末裔であり(ヴィスコンティ家って、タロットカードの誕生・成立にも関わるようなのです)、ヨーロッパの貴族文化の映画をたくさん遺していますが、現代ではそういうものも破壊されてきているのだと思うので、貴重というか、勉強になりました。

  
 どちらの作品も観てよかったなと思いますが、とにかく「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」は本当におもしろくて、ちょっとした驚きでした。そのうちハリウッドがリメイクするんじゃないかしらと思ってしまいます。ネタ切れ気味だって聞きますもんね。
 
 
 ☆タロット占いのセッションを、しばらくお休みとさせていただきます☆
  *乳ガン治療のため、ちょっと体調の様子見をさせていただきます*
   対面セッションで、場所は新宿の喫茶店です。
   30分/2000円です。
   詳しくは こちら をご参照下さい。
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宝物を再び手に入れる 侯孝賢監督 「冬冬の夏休み」

 今日の窓辺のシクラメン↓
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 うちに来て二ヶ月以上経ちますが、花の色とか少しあせてきたような。。?
 株自体はまだ元気そうな気がするけど、この先どうなっていくのでしょう。シクラメンって冬の花ですもんね。。

 今日は草彅剛さんの「嘘の戦争」が最終回です。ひゃあ。
 「カルテット」は来週かな? 
 日曜日のキムタクのドラマも次で終わり。まさおに会えなくなるよ。。。
 さびしい。。。
 4月以降、おもしろいドラマあるんだろうか。。けっこう今のわたしにとって切実な問題だ。。(笑)
 NHKの「直虎」はまだ続くのでよかった。。。

 ゆうべは23時から、WOWOWで観てみたかった古い映画を放送するとのことで、夫と実家に行ってきました。
 母はもう寝ていて、そーっとそーっと忍び込んだ。。兄はごそごそ起きていたけど。。
 でもその映画、期待はずれで。
 なーんだ。
 映画マニアの中では「伝説の」みたいに言われている映画なのですが、、あんなもんかー。
 ええと、、タイトルは書かないでおきますね。いくらでもこき下ろしてしまいそうなので。。。(自戒)

 偉そうに書いていますが、わたしは子供の頃から映画が好きだったし、高校生の頃にはミニシアターブームからアート系映画にハマって、しまいには19歳でイメージフォーラム付属映像研究所に入ってしまって卒業制作までサボらず完走しましたので、少し映画について語ってもバチは当たらないだろうと思っているのです。

 わたし、占いは好きなんですけど、それと同時に「芸術」に対する思い入れもすごくあるんですね。
 4歳からピアノやっていたのも大きいし、芸術への憧れの強い両親からの影響もあると思います(占いはまったくわたし個人でそこにハマっていった感じですが)。
 占いも芸術も、人間について考えさせられるという共通点があるのかなと思います。
 わたしは子供の頃からひどい「怖がり」だったのですが、それ故に、わけの分からない「世界」や「人間」についてどうにか理解する手がかりがほしくて、「占い」や「芸術(人が表現したもの)」へ傾倒していったのだと思っています。
 だから、一貫性はあるつもりなんです(笑)。

 ***

 それで、高校生のときからオタク的にマイナー系も含めて映画を観てきて今に至りますが、自分にとって本当に重要な映画には、高校を卒業してからイメージフォーラムに入るまでの1年間くらいですでに出会ってしまったなと思っているんです。
 一つは、アンジェイ・ワイダの「地下水道」。18歳か19歳のときに映画館で観ています。
 すごすぎてまともに感想を書けない映画です。
 この映画に出会ってなかったら、わたしは「人間の尊厳」というものが分からないまま大人になったかもしれません(逆に言うと、この映画を観てなにかを感じれば、人間の尊厳というものが分かるのではないか、という気がします)。 
 
 この作品、1度観ただけで忘れられないものでした。でも数年前、もう一度どうしても観たくなってDVDを購入しましたが(紀伊国屋書店から出ているものです)、やはりすごくて、観たときの感動と衝撃は1度目のときとまったく変わらず、とても嬉しくなったものでした。
 
 ***
 
 もう一つ、わたしの人生にとても大きな影響を残した映画があります。 
 台湾の侯孝賢(ホウ・シャオシェン )監督による、1984年の映画、「冬冬の夏休み」です。
 これも、高校を出てからの1年間の間に観た映画です。
 上の「地下水道」とはまったく違う映画です。牧歌的です。子供が主人公です。
 この映画の予告編では、「輝く子供時代のかけがいのない夏休み」ということがクローズアップされます。
 それでも、、この映画にはビターな部分はあるのです。
 人間のどうしようもない部分も描かれているんです。とても哀しい人が出てきて、それでもその場所でその人は生きています。
 子供の病気に対してなにもできない親のやるせなさも描かれています。
 ただの「子供の映画」ではないとわたしは思っています。
 
 「地下水道」は一度観ただけでわたしの胸の深くに残りましたが、この「冬冬の夏休み」は何度でも観たい映画でした。観るたびに、生きることを肯定する気持ちが生まれる映画だからです。
 あまりにも好きすぎたのか、20代の頃、通っていたレンタルビデオ店がこの映画のビデオを中古として売り出したタイミングを見逃さないで、ゲットすることができました。その頃映画のビデオって高かったから、中古でも5000円以上はしたと思うんだけど、いつでも観たいから買ったんです。けなげだ。
 それからちょくちょく観ていたけれど、、ときは経ち、うちからビデオデッキがなくなりました。
 いつかどうにかしようと思いつつときは経ち、この「冬冬の夏休み」のDVDは販売されなくもなっていました。
 中古で見るとけっこう高くて、そこまでしなくてもいいかと思いつつ、またときが経ちました。
 で、先月ですが、横山幸雄さんのコンサートでのリストのアンコール曲を聴いたら、台湾の景色が思い浮かんでしまったんです。
 それは、この「冬冬の夏休み」のロケ地の台湾の田舎の景色です(話がすでに長いからさくっと書きますが、わたし、初めての海外旅行の19歳の夏の台湾旅行で、偶然、この大好きな映画のロケ地に連れて行ってもらえたってことがあるんです。もう、それは神の導きとしか思えないことでした。そのときのことを書いた昔(03年)のエッセイがあります → こちら )。
 それを思い出したら、もう、無性に「冬冬の夏休み」が観たくなってしまって、、割高の中古のDVDでも買ってしまおうかと思ってAmazonを観ていました。
 すると後日、Amazonからおすすめ商品のメールが来て、その中に、デジタルリマスター版で再販された「冬冬の夏休み」の案内があるじゃないですか! 去年出たんだって! 知らなかったよ!
 しかも4000円しない!
 速攻ポチりました!!

 

 10年以上ぶりに観る、わたしの大切な「冬冬の夏休み」。
 45歳で乳ガンにもなったわたしが観たら、どう思うのでしょう。がっかりしたらどうしよう。
 観る前はそんなことも思いましたが、杞憂に終わりました。
 一緒に観ていた夫も(昔一度観たことがある)、「すべてが入っている映画だ」と言いました。
 ああ嬉しい。
 18歳のわたしの目は、悪いものではなかったのです!
 
 予告編です。

 ええと、雰囲気としては小津映画みたいな感じがあると思います。カメラアングルとか。
 でもそれよりもあったかくて優しいです。
 でも甘いだけではありません。人間の尊厳も、描かれているように思うんです。
 だから好き。

 久しぶりに一つ思ったのは、今この時点の台湾には、もうこの映画のような雰囲気はないのかもしれない、ということでした。
 わたしが最後に台湾行ったのはいつでしたか、、7年くらい前だっけ? 
 すでに、台北はほぼ東京みたいになっていたし。。なんとなく、人々の顔つきも変わってきているように思えて、それから、どうしても行こう、という気持ちにならなくなってしまったのです。
 旅行者って勝手ですよね。
 もしかすると、このDVDがあれば充分、という感じかもしれません。それとときどきうちで茶葉蛋作れば。
 本当にもっともっと時間が経ったら、行きたいと思うかもしれません。分かりません。

 それまでは、このDVDを観ていようと思います。

 DVDと昔買ったVHS、宝物です↓
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テーマ : 映画 - ジャンル : 映画

朝から映画を観る 

 昨日の空↓
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 昨日はおひな祭りで、実家で夫も一緒に夜ごはんを食べて、わたしは泊まってきました。
 今日の朝、実家が加入しているWOWOWで、ちょっとよい映画を放送するとのことで、それもあって(でもこれから、たまに実家に泊まりに行くようにしようと思っています、母も喜ぶし)。
 
 昨日母と作った五目寿司↓
  170304gomoku.jpg
 盛りつけ担当はわたし♪ 兄はいくらが苦手なので、紅ショウガてんこもり寿司。
 おいしかったです。

 今日の朝から観たのは、2015年の映画「キャロル」です。
 ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラが主演の恋愛映画です。
 女性同士の恋愛映画。
 でも、結局は、人が自分らしく生きること、そう生きられないことのつらさ、の映画だったかもしれません。
 監督はトッド・ヘインズ。原作は「太陽がいっぱい」を書いたパトリシア・ハイスミスの自伝的小説だそう(発表当時、スキャンダルになることを恐れて別名を使ったとか)。
 1950年代、今より「自分らしく生きる」ということが「当たり前」ではなかった時代のニューヨークが舞台です。

 とにかく衣装とセット、ロケーションがきれいで、女優二人もすごく美しくて。
 「女性同士の恋愛」という色眼鏡では観られない鬼気迫るものがあって。性描写もありますが。
 この映画、母が先にWOWOWで観ていて、よかったというのでわたしも観たくなったのです。
 母ももう一度観るということで、朝7時半から母と二人、こたつに並んで観てしまいました。「レズビアン」の映画を。72になる母と45の娘が(笑)。
 でも、まじめないい映画でした。評論家などからの評判もよいようです。
 観られてよかったです。とにかく、きれいだったなあ。
  


 その後二度寝をしてダラダラして、帰宅しました。
 うちでは夫が寝癖のすごい頭でインスタントラーメンを食べていました(笑)。

 おまけで写真を貼ります。

 昨日引いた小さな天使のカード↓
  170304card.jpg

 ジンチョウゲが咲き始めてよい香りですね↓
  170304jinchoge.jpg
 ピント合わせを間違えたので写真小さめ。

 キンリュウカ↓
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 先ほどの空↓
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すんごく今さら「シン・ゴジラ」

 昨日の空↓
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 立川の街路樹になる実↓
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 昨日は夫の仕事が休みだったのですが、昨日は11月1日で映画の日、誰が行っても映画が1100円で見られる日でした。
 こんな機会はめったにないので、夫と映画を観にいきました。
 遅ればせながらの、「シン・ゴジラ」です。
 公開前から一応観たいと思いつつ、こんなに時間が経ってしまいましたが都内ではまだやっている映画館があります。
 
 本当は、新宿歌舞伎町のTOHOシネマズ(ゴジラがいるビル)で観たかったのですが、さすが本拠地、こちらの映画館でかかる「シン・ゴジラ」はすべてMX4D上映で、特別料金がかかってしまい、「映画の日」の意味がなくなることが判明。他の新宿の映画館では上映時間が遅すぎて、観ると終電を逃してしまうことになります。
 ということで、立川に観にいくことにしました。 
 うちからは武蔵野線の新小平駅も徒歩圏内なので、そちらを使うとすぐに立川に出られます。
 
 内容は、、、おもしろかったです!
 いやあ、、東宝(日本映画?)の本気を見ました。お金かかってるー!(でも、「国策映画だな」とも思ってしまったけれど。それでもおもしろいのでヨシです)
 映画館で観てよかった!
 まだ観ていなくて「気になってる」という方は、観たほうがいいですよー!
 って、、今さら言うなよって感じですが。。。いつの話だよって感じですが。。。

 ネタバレがイヤなので、あまり詳しいことは書かないことにします(今さら。。。)。
 観ようかなと思っている方は、もう読むのをやめたほうがいいと思います(笑)。

 予告編の動画を貼ります。


 それで、わたしはこの映画の「前情報」はほとんどなく、調べもしなかったので、制作に庵野秀明さんが関わっているということくらいしか知りませんでした(笑)。
 庵野秀明さんについてはあまりよく知らなくて、「エヴァンゲリオン」も観ていません。
 夫はわたしよりも映画について調べていて、評判はいいよと言うし、「ゴジラだから観にいこう」という感じでした。
 それでも本当に、予想以上におもしろかったです。

 それで、、、、映画本編が終わってエンドロールが流れてくると、たくさんの出演者の名前が出てきます。
 とにかく出演している人数が多くて、オールスターキャストだし、いい俳優さんが一瞬のために出てくる、なんてこともあったので、すごいなあ、と思いながらキャストの名前を観ていました。
 すると、最後に、「野村萬斎」という名前が出てきました。
 
 劇場を出てから、疑問に思っていたので、夫に「野村萬斎ってどこに出てた?」と聞きました(一瞬の出演もある映画なので)。
 返ってきた答えは、はるか斜め上の、予想以上のもので、、、わたしはにわかには信じられず、夫が冗談を言っているのかと思って笑っていました。夫はいつも、真面目な顔をしてくだらない冗談を言うから、それだと思ったのです。
 でも、、、、ちょっと思い当たることもあって、、、あれれれ?
 
 それが夫の冗談じゃないにしても、スゲーなと思っておかしくておかしくて、立川の街をとにかく笑いながら歩いてしまいました。
 カフェに入ってネットで調べて、夫が言っていることが本当だと確認。 
 いやああ、あっぱれだなあ、東宝と監督達。萬斎さん。ブラボー!
 
 知らない方もいらっしゃるかもしれないので、答えは書きません。でもたぶん、世間ではよく知られたことなのだと思いますが。。
 知らないで観たほうが絶対おもしろいです。たぶん、知って観た人の10倍くらいは笑ったと思う(見終わったあと)。
 なんだか得した気分でした!!
 
 
 ☆タロット占いのモニターを募集しています☆
   対面セッションで、場所は新宿の喫茶店です。
   モニター価格で、30分/1000円です(12月末日まで)。
   詳しくは こちら をご参照下さい。
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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

ダニー・ボイル監督 / サンシャイン2057

 先ほどゲリラ豪雨中に、ベランダの横で電線の上で鳩が羽づくろいを長いことしていました。
 必死でかわいい↓
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 雨がやんだら飛び立ちました。
  
 昨日、録画しておいた映画を観たらけっこうツボに入ってしまいました。
 それまで全然知らない映画でしたが、SF映画です。
 
 「トレインスポッティング」や「スラムドッグ・ミリオネア」で有名なイギリス人監督、ダニー・ボイルの作品で、「サンシャイン2057」というものです。真田広之さんが重要な役で出演されています。
 
 2057年、太陽の活動が弱まって寒冷化した地球を救うため、核弾頭を搭載した宇宙船で太陽の近くまで行き、太陽に核を打ち込もうとする宇宙船乗組員たちの映画です。宇宙空間が舞台の密室劇です。
 設定はそんなに目新しくないような気がしますが、「地球を救う!」というヒーローっぽさを前面にするハリウッド映画とは少し違う感じで、観ててかなり「怖い」感じがしました(でも自己犠牲と任務の遂行についてはちゃんと描かれている)。
 理屈を超えたところで「太陽」というものそのものに魅入られる人たちも描かれていて、そこが怖かったようにも思うし、宇宙船のデザインも今までにない感じのもので異様でドキッとしてしまいますが、SF映画好きなので、そこも魅力に思えました。映像はきれいだと思いました。
 ネット上での評判は賛否両論で、否が多い感じですが、、わたしは好きかもしれません。
 人が犠牲になっていく上で、かなりどぎつい描き方もされているので、苦手な人は苦手だろうと思います。
 ネット上のレビューを読むと「監督の趣味に走った映画だ」とか「描き方が中途半端だ」と評する人もいらっしゃったのですが、わたしにはかえってそれが共感できる部分に感じられました。
 たぶん、安易に感動させようとしていないところに、共感したんだと思います。

 ダニー・ボイルの作品は「トレインスポッティング」と「スラムドッグミリオネア」以外は観ていないのですが、他のものも観てみたいかなと思いました。
 そう思える映画はそんなにないので、ブログに書いておこうと思いました。
 人には積極的にはおすすめできないのですが。。。
 日本版の予告編を貼りますが、うまく編集されているので、「アルマゲドン」みたいな作品だと思ってみるとがっかりすると思います。


 
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テーマ : 洋画 - ジャンル : 映画

第14回 興福寺勧進能 国立能楽堂 邯鄲(かんたん)

 昨日は、毎月勉強会(文化講座)に通わせていただいている奈良・興福寺の東京でのお能の公演があったので行ってきました。
 「勧進能」というもので、2018年に落慶予定の興福寺の中金堂再建のための公演です。東京での公演は毎年されているようです。
 奈良の興福寺は、創建から1300年以上経つ法相宗の大きなお寺で、藤原不比等が建立しました。阿修羅像でも有名です。東大寺よりも古くかつては規模も大きく、そんな興福寺からはたくさんの文化が生まれ、能も興福寺が発祥の地なのだそうです。
 わたしはおととしのに続いて二回目の鑑賞でした。お能自体、二回目の鑑賞です。

 会場の千駄ヶ谷・国立能楽堂↓
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 わたしが昨日観た内容を、プログラムから載せさせていただきます。

  お話:西野春雄

  狂言:樋の酒 
     野村万蔵 野村虎之介 能村晶人 
  能:邯鄲
    浅見真州 谷本悠太郎 室生欣哉 
  


 お能の舞台をちゃんと観たのは2度目になりますが、、まだまだ難しいなあと思いました。
 感想らしい感想を持てないというのが、実のところであります。

 前回は初めてでほんとになんにも知らなかったので、ただただ「おおお」という感じでした。
 2回目でもなにも知らないし分からないですが、今回のほうが、自分が分からないということを分かった感じがします。
 これに耐えるかどうかなんですよね。。。
 自分が分かってないということが明確に分かったときに、その疎外感や情けなさに耐えるかどうか。
 なんでもそうですよね。。。

 わたしはときどきクラシックのコンサートに行きますが、これもはじめはそうでした。
 西洋の音楽に関しては、子供の頃ピアノを習っていたから多少楽譜は読めるし、音楽の中で「ああこのラの音はきれい、♯ファはアクセントだな、あ、今ミスタッチあったな」とかは分かります。
 でも、、音楽の舞台が分かるって、そういうことじゃなくて、、、舞台の上にいる人の、意図が汲めたり、それこそ舞台の上にある目に見えない空気を読めて、初めて本当に「分かる」んじゃないかな、と、そう思うんです。
 それは、くり返し舞台を観にいかないと、分かるようにならないことなんだと思います。
 あと、作曲家の人となりやその年代の時代背景が頭に入っていると、もっと汲めるようになる。
 わたし、多少は時間をかけて、クラシック音楽(特にピアノ音楽)に対しては、作曲家の伝記なども読み勉強しました。
 なので、多少、演奏や舞台のことが、見えるのではないかなと思います。

 でもお能は、、、まるで歯が立たない。。。
 舞台が始まる前、専門家の方のお話があり、お話の流れや、ポイントがどこかも教えていただけました(それがなかったらもっと大変だと思います。。)。
 鼓や笛、人の謡う声などは、マイクなしなのにすごいなと思いました。
 それでも、舞台上の演者の細かいことはやはり分からないですよね。。。
 いえ、昨日は小さな男の子(小学校3年生くらいか?)も舞台に立たれ、おお、と思ったのです(「子方」というらしい)。
 でも、「あんな小さい子が舞台に出て立派に舞ってすごいなあ」としか思えないのです。。。
 なにも知らないので、当たり前なのですが。

 お能の舞台となると、やはり少し敷居が高く、一気に数を観るのは無理かなあと思います。
 (そうまでしてガツガツしなくてはいけないとも思いません)
 でも今、ご縁をいただいて、このような機会もいただけているのですから、少しずつ、、時間をかけて、、この「能」という世界も観ていけたらいいのかなと思います。
 たぶん、ほんとに少しずつですが。。。だから、分かるようにはならないかもしれないですが。。。

 国立能楽堂の屋根の連なり方↓
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 段差とかかっこいいですが、目立たない場所なのであまり気づかれないような気がする。。。

 昨日いただいたチラシ↓
  160715chirasi.jpg
 興福寺さんでは、今年の夏、8月26日から10月10日まで、国宝の五重塔と三重塔の中に入ることができる特別公開があります!
 わたしの大好きな興福寺の五重塔、普段は中は見られないのですが、初層には素晴らしい仏像がたくさんあるそうです。三重塔は年に一回開扉されるのですが、同時開催は初めてのことだとか。
 このような機会はしばらくはないそうなので、絶対に! 行こうと思っています。
 興味のある方は、ぜひぜひぜひ!!

 
 
 
 
 
 

 
 

テーマ : 伝統芸能 - ジャンル : 学問・文化・芸術

すごい日本映画を観ました。

 近所のアジサイ↓
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 これはいつ撮ったやつだっけ、、アジサイの写真がどんどん溜まっていっています。。

 最近ちょくちょく、夫とレンタルなどの映画を家で観ています。
 義母のことが大変だったときは映画を観る気にもならなかったのですが、先月くらいから取り戻してきていて、最近少し加速気味です(北家映画祭がまた始まっているかも。。)。

 夫もわたしも10代の頃から映画好きで、ケンケンガクガクとしながら映画を観ますが(実験映画を作る「イメージフォーラム」で出会っているし、二人とも課題作品全部提出して卒業したし)、二人で「これは。。」と唸ってしまう作品を観たので、紹介したいと思います。
 鬼才と言われる、柳町光男監督の2作品、「19歳の地図(1979年)」と「さらば愛しき大地(1982年)」です。

 柳町光男さんの名前をわたしが知ったのは、数年前に観た「サウダーヂ(2011年)」という映画の上映会で、上映後のトークショーでその映画の監督の富田克也さんが、好きな監督として名前をあげていらっしゃったときです。それまで全然知りませんでした。
 「サウダーヂ」がよかったので、帰宅後そのことを夫に話したら、夫は柳町監督の名前を知ってはいたけれど、作品を観たことはなかったそうです(夫のほうが日本の映画をわたしより勉強しているけれど)。
 柳町光男監督は寡作な方なので、一般的にもあまり有名じゃないと思います。

 その柳町監督の作品が、最近いくつかDVD化されており、近所のレンタル店に入っていたので、観てみたのでした。

 まず観たのは「さらば愛しき大地」です。
 根津甚八さん、秋吉久美子さん主演。

 観たあと、ずっしりと来る、すごい映画。「サウダーヂ」の富田監督が柳町監督をお好きということも、とっても納得しました。
 日本版「木靴の樹」とも言えるかも?
 
 先ほど観たのは、「19歳の地図』。

 原作は中上健次、尾崎豊の「17歳の地図」のタイトルはこちらから取られたそうです。

 ネタバレになるので、内容については書かないでおきます。

 とにかく、、どちらもすごい映画です。
 暴力的であったり、性的なシーンもありますが、それを観て観客が興奮することはないと思います。
 冷徹に、人間存在を見据えている映画です。
 すごい、こんな人が日本にいたんだ、という感じです。
 夫曰く、「胆力がハンパない」だそうです。
 本当に、腹の底から人間を捉えている、という感じで、決して明るい映画ではないのですが、観たあと満足感がありました。小手先じゃないし、人間の闇から逃げずに撮っているからかな(でもその闇に飲まれず、あくまでも映画を通して観察している感じ)。。
 柳町監督はドキュメンタリー作品から出てきた方だそうで、そういう面からも、普通の商業映画とは違うものを追いかけておられるのだろうなと思いました。
 
 重い内容なので気軽におすすめできる映画ではないのですが、名作だと思うので、ご紹介だけでもしておきます。
 
 
 

 

 

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