コン・リーと京マチ子を見た夜。

 ゆうべ、BSで中国の映画監督チャン・イーモウの「王妃の紋章」という映画をやっていました。
 時代劇というか、歴史もので、時代設定は唐王朝滅亡後の時代だそうです。
 
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(2008/09/26)
チョウ・ユンファ、コン・リー 他

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 主演はチョウ・ユンファとコン・リーという、ハリウッドにも進出した中国人俳優。
 超超豪華セット・衣装・エキストラ数で「中国マネー」を見せつけられるものでした。
 製作されたのは2007年で、翌年オリンピックありましたし、開会式と閉会式の総指揮をしたのはチャン・イーモウなので、それに向けて中国盛り上げるために作ってみました!って感じだと思いました(調べたら、総制作費50億円で、中国政府の援護もあったとか)。
 話の内容は王家のどろどろした愛憎劇という感じです。
 よくできていて、楽しめる作品でした。
 
 チャン・イーモウ監督はデビュー作の「紅いコーリャン」からほぼリアルタイムで見ています。
 映画界にコン・リーとチャン・ツィイーを送り出した女の見る目のある男性だと思います。 
 でも、チャン・ツィイーを使った「初恋の来た道」以降はハリウッドを意識した大味な大作が多くなり、それは悪いことではないとは思うけれどわたし的には残念です。でもオリンピックのことを思えば、仕方なかったのかなと思います。
 だからそれはいいとして、この作品でもコン・リーがやはりすごかったんです。
 存在感というか、貫禄というか。。
 「紅いコーリャン」を見たときから、わたしはコン・リーが好きです。
 それで、同じアジア人としては誇らしいのですが、今、日本の映画界・芸能界にこれだけスケールの大きさを感じさせる、国際派と言えるような女優がいないなあ、と思ってがっかりだ、と思いながらこの放送を見ていたんです。
 
 ですが、この放送が終った直後、チャンネルを変えたら、衣笠貞之助監督の「地獄門」をやっていて、後半のクライマックスから最後まで見ることができました。

 
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長谷川一夫、京マチ子 他

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 これを見るのはわたしは初めてでした。
 京マチ子さんが主演されていました。
 なんだか妖艶でかわいらしくて、女のわたしが見ていても惹きつけられました。
 この映画はアカデミー賞外国語映画賞やカンヌ映画祭グランプリを獲ったんですね。
 それって京マチ子さんの魅力が大きいのではないか。。
 コン・リーに負けてないぞ! 60年前にはいたのか! と思って、今、京マチ子さんについていろいろ調べているところです(2ちゃんねるに2003年に立てられた京マチ子スレが今も細々続いてるってものすごくないですか)。。今まで全然気にしてこなかった人ですが、、俄然気になっています。
 YouTubeで見つけた動画。
 
 1:00あたりから京さんの妖艶なお姿を拝めます。
 
 しかし60年前には、とかってなあ、、やはり残念な気がしてしまう。

 

 
 
 
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アートスタディーズ 特別シンポジウム 20世紀の建築と美術をめぐって

 昨日は、京橋にあるLIXIL:GINZA(旧INAX GINZA)にて行われた「アートスタディーズ特別シンポジウム」に行ってきました。11月18日に飯田橋で行われた「20世紀の建築と美術 シンポジウム」の本編、という感じのものです。「アートスタディーズ」というのは、美術家の彦坂尚嘉さんや建築評論家の五十嵐太郎さんを始めとした建築系の方々がされている20世紀の美術と建築を総括・検証するという研究プロジェクトです。
 18日と同様に、受付などのお手伝いをさせていただきました。
 
 今回のシンポジウムのパネリストの皆さんは次の方々です。

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   五十嵐太郎さん(建築史家、建築系ラジオ・コアメンバー、東北大学教授)
     
   南泰裕さん(建築家、国士舘大学准教授、建築系ラジオ・コアメンバー)

   伊藤憲夫さん(元『美術手帖』編集長、多摩美術大学大学史編纂室長)
     
   暮沢剛巳さん(美術評論家、東京工科大学デザイン学部准教授)
     
   橘川英規さん(美術ドキュメンタリスト、東京文化財研究所研究補佐員)

   藤原えりみさん(美術ジャーナリスト)
  
   司会:彦坂尚嘉さん(美術家、ブロガー、日本ラカン協会会員、立教大学大学院特任教授)

 ===================================

 18日のシンポジウムのテーマ(近代と20世紀)をふまえて、より具体的なお話がされました。
 具体的ということは、つまり人の名前がたくさん出てくる、ということであり、こうなってくると専門的な勉強をしていないわたしは「??」となることも多いです(笑)。
 昨日のシンポジウムでは、建築についてのお話も多く、丹下健三さんのことが多く語られていました。
 わたくし、この方はお名前は知っているけれど、どれだけすごい人なのか、よく分かっていませんでした。。
 帰宅後、とりあえずウィキってみましたところ、あれもこれも丹下さん! ということに驚きました(丹下さんの代表的な建築は、東京では代々木第一体育館であるとか、新宿都庁舎、フジテレビ本社社屋など、錚々たるものばかり。個人的なツボは東京カテドラルマリア大聖堂)。
 都庁くらいしか把握してなかったというか、カテドラルが丹下さんということも知っていたはずだし(去年行って解説を見てると思う)、なんとなく知っているのですが、きちんと頭に「この建物はこの人の作品だ」という形でインプットされていなかったのです。
 こういうのは、一般的な40歳女性の感覚だと思うんですよね。。
 わたしが無学というのはもちろんあるんですが。。

 それで思ったことは、わたしは建造物を、「建物」として見ていて、「建築」と思って見てこなかった、ということです。
 同じもののこと言っているのですが、意味というか、向かう気持ちも含めて変わるようなのです。

 彦坂尚嘉さんがされる勉強会に行くようになって、「建築」という言葉がよく使われるのですが、それをわたしは「建物」と思ってきたのですが、最近やっとそれが「建築」というものなんだ、ということが見えてきたといいますか。。

 わたしにとっての「建物」とは、まずどこにあるか、駅からどれくらいか、なんのための建物か(コンサートホールなのかホテルなのか商業ビルなのか、ということ)ということを意味します。
 そこに行ったとき、それを「眺める」ことはします。周囲の景色とマッチしているか、くらいは考えます。
 素材はなにでできているか(木造かコンクリかガラス張りか、大理石使ってるかとか)くらいも考えます。それで金かかってそ~、くらいは思うんです。
 それがわたしの「建物」です。
 
 でもそれが「建築」になると、誰が作った(設計した、デザインした)もので、いつできたもので、それができたときの時代背景はどんなもので、どういう社会的要請があってそれがそこに造られることになったのか、という意味になってきます。
 それを見るのは、「鑑賞する」ということになるのかもしれません。
 それがわたしに見えてきた「建築」です。

 同じもののことなのですが、呼び方というか、言い方を変えると見え方、捉え方が変わるのですね。
 たぶん、旅行とかに行ってその先で珍しい有名な建築(建物)を見るときには、少しは「建築」っぽく見ていたと思います。
 でも自分が暮らす東京にあるものだと、なんというのか「風景」の一つとしての「建物」だと思ってきました。
 あたりまえにそこにあるものというか。。
 
 ああ、それが「誰のものか」というのも、わたしの中では「建物」のカテゴリーだ。。
 たとえば、目黒区の庭園美術館が旧浅香宮邸である、というのは、わたしには「建物」という感じです。
 それがアールデコ洋式で、1933年にできた、とかは「建築」です。

 ということで、呼び方によって意味が変わるんだ! ということに気付けたのは大きいかもしれません。
 これから「建物」を見るときに少しであってもそれが「建築」なんだということも含めて見られるようになれればいいと思います。
 
 しかし世の中にはすごいもの、すごい人がたくさんいるものですね。。果てしないです。

 会場から見えた銀座中央通り↓
  1111ginza.jpg
 通りがクリスマスツリーみたいだと思いました。
 

 
 

テーマ : 建築 - ジャンル : 学問・文化・芸術

無駄な抵抗?

 昨日は実家に行っていました。
 昨日のブログに書いた「今のわたしの課題」について、母に意見を聞いたり、ピアノを弾いたりしました。
 なぜ母に意見を聞くかというと、わたしが今感じてるわたしの課題は、母から受け継いだものだと思うからです。
 「わかるわー」
 「そうねそれはあるわね」
 「難しいわね」
 「でしょ!」
 と盛り上がりました。
 赤ワインも飲みました。
 
 母から受け継いだ問題/課題とは言え、母とわたしは育ってきた時代、これから過ごしていく時代が違います。
 なので母とは違う対応をしなくてはいけないのであった(たぶん)。
 それは心的態度の問題です。今までよかれと思っていた態度が、実はどうなんだろう、と思う段階にわたしが来たということです。母はもうお年なので、それを「よかれ」で押し通せるみたいですが、わたしはまだ調整できるだろうからちょっと考えなくてはいけないのです。
 それでもやはりそれがわたしだ(あの人の子だから)、と、元に戻ってしまうかどうかは分かりません。
 でも調整を試みることはできるとは思うのであった。
 無駄な格闘になるかもしれないけれどそれもよしだ。
 
 具体的にそれがなにかを書かないのでなんのこっちゃ、と思われると思いますが、そういうことってありますよね。
 今までそれをよかれと思っていたことが、ちょっと違うかもしれないと思う地点ってあったりします。
 つーかそんなことばっかり。

 実家への道すがら見つけました↓
  1111nekone1.jpg
 草ん中おったわ。。。

 その20mくらい先にも↓ 
  1111nekone2.jpg
 さっきのとは違う子です。色合い似てるけど兄弟かしら。
 気持ちよさそうだな。。わたしもそこで猫になって寝てみたい。

 叔父作の菊をまた入手↓
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 菊は花期が長いのでしばらく楽しめます。

  

 
 
 

テーマ : 写真日記 - ジャンル : 日記

課題が圧倒的だ。

 おとといも昨日もですね、家にいまして、書くネタがないであります。
 今は、ちょっと前に書いた「過去のことを思い出す時期(いる時間軸が過去)」ってのではなく、どちらかと言うと「今」っていうか、今の自分の課題とか問題点とか見えて、おとといまではフツフツと心の中は燃えていたのですが、昨日あたりからなんだか途方もないというか、どうしようもなくてがっくりしてきた、という感じの地点であります。
 あ~、書いてること、分かっていただけるか分かりませんが。。
 なにやってんでしょう、ということですが、こういうのも通過しないと次というか、新しい段階に行けないということなんだと言い聞かせ(苦し紛れではありますが)、年末へ向かっていくのだな、という感じです。
 
 こういう「書くことがいまいちないときのため」にとっといた写真を。。(笑)

 いつだったかの空↓
  1111sora3sou.jpg

 実家のネリネ↓
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 今年のムラサキシキブ↓
  1111murasaki.jpg
 毎年ここのムラサキシキブをチェックしている。

 11月のバラ↓
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 ここのバラ、去年も撮ってブログに載せた気がする。。
 日々は続いているんだね。

 近所にある給水塔↓
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 この塔が子供の頃からけっこう好きなのです。
 見えるところに来ると見てしまう。
 給水塔はけっこうどれでもそうかもしれない。


 

テーマ : 写真日記 - ジャンル : 日記

メアリー・チェイピン・カーペンター(Mary Chapin Carpenter)/Almost home

 パブロンを飲んだので風邪は悪化しなかったのですが、身体のだるさが残っていたので昨日はずっと家にいました。
 夕ご飯も冷蔵庫の中のものでできたし。。
 テレビたくさん見てしもうた。テレビってほんと別世界だわ。あれなんだろ。見てると脳が違う場所へ行く。
 わたしはネットのほうが自分の感覚に近いと感じます。
 情報を選ぶことができるし、発信できるし、同化もしやすいからですかね。
 テレビってほんと一方通行で、それはそれで違う効果があるんだと思いますが、ずっと見てるとなにかが麻痺する感じで苦手です。
 でも息抜きにはなったかもしれません。

 体調があまりよくないというのは、なにかバランスが崩れたのだと思います。
 そういうときは引きこもります。
 外で発散することでバランス取れるときもありますが、昨日の感じは家で英気を養う感じです。
 家にいるということでしか達成されないなにかがわたしにはあり、わたしはそれをとても重視しています。
 こういうことを書くと、世の中には「とにかく外に出ていろいろなものを見ろ」という意見を持つ人が多いから肩身が狭いです。それも必要なことです。
 でも、外で見たものを、吸収したことを「定着」させるには、じっとしていることも必要で、それではじめて「完了」するというのが、わたしの持論(というほどおおげさなものではないけれど)です。
 たぶん単に「外出ろ」とするほうが分かりやすくて他人を煽りやすいんでしょうと思いますが、わたしが言ってることは理論的なんじゃないかと思うのですがどうでしょう。まあ、動と静どちらも必要だ、ということです。あたりまえです。
 (ていうことは最近情報過多気味だったということかもしれません、わたしの中が)

 このわたしがずっと重視している「『静』で得られるなにか」を歌った歌があります。

 そこで歌われていることが分からない人には、分からないだろうと思います。
 でもわたしはよく分かり、「よくこのことを歌にしてくれたね、姉さん!」と快哉を叫ぶのです。

 2003年に、その歌の歌詞を意訳しました。
 それをネットに載せたかもよく覚えていないのですが(書類が残っていたので以前のHPには載せたのかもしれない)、それを手直しして再掲します。


 メアリー・チェイピン・カーペンター/Almost home
 
  今朝 引き出しの奥に
  私の人生が横たわってるのを見た
  ためこんでしまったこのガラクタの意味は
  神のみぞ知るのか
  私がどういうつもりだったにせよ
  これらは私という人間を示すもの
  でもこんなものを大事にしまい込むために
  私はなにをムキになっていたのか
  そろそろ 手放しましょう

  私は走っていない
  私は隠れてもいない
  私は辿り着こうとさえしていない
  私はただ この大いなる大地の腕の中に
  休んでいるのよ
  そうすれば魂も鎮まる
  そしておうちに戻るの

  あなたが後ろから私を見つめているのに
  今朝 気づいたわ
  手紙類や鍵たちの間の
  あの大昔の写真の中から
  懐かしい別れの痛みに
  しばらくの間 とらわれてしまった
  ときどき 私達は「後悔先にたたず」ということをつきつけられる
  でもベイビー それもいいのよ

  私は急いでなんかいない
  引きこもってもいない
  ゴールを目指しているわけでもない
  ただ この大いなる大地に抱かれて
  休んでいるのよ
  自分の魂と出会うために
  そうすれば 故郷がみつかる

  「後悔先にたたず」
  そうねベイビー でもそれさえもいいのよ

  私は焦っていない
  私はあきらめていない
  でも私はがむしゃらでもない
  ただ この大いなる大地に深く根ざそうとしているの
  そうすることを魂が求めるから
  走ってどうなるの
  隠れてどうなるの
  辿り着いたとして なにになるの
  私はただ 大いなる大地の腕の中で休むのよ
  魂とともに
  そうすれば ほんとうの私が出てくる 

 英文歌詞は→ こちら  です
  I'm not running I'm not hiding I'm not reaching
  I'm just resting in the arms of the great wide open
  Gonna pull my soul in And I'm almost home

 というところが、そのキモです。
 わたしが一番好きなフレーズは I'm not reaching です。これを言えるのは成熟した人だと思います。
 たぶん、家にいることそのものを歌っているわけではないのですが、わたしが家にいることで得られることは歌っています。  
 
 
 メアリー・チェイピン・カーペンターはアメリカでは大変に人気のあるカントリー歌手です。
 わたしは映画「グース(fly away home)」で知り、その低くて深みのある声に感銘を受けました。「信頼できる声」と思ったのです。
 
 昨日休んでいて、この曲をものすごく久しぶりに(5年以上だきっと)思い出し、なんだかとても嬉しくなりました。


 
 

テーマ : 洋楽歌詞対訳 - ジャンル : 音楽

またもやつかまる?

 ちょっと風邪っぽい北美紀です、こんばんは。。
 熱も少しありまして、気分も悪く、関節が痛いのであった。

 先週半額チケットがたくさんついた広告が入っておりそれを使いたかったため、昨日は夕飯にガストに行ったのですが、その道すがらが寒かったのか。。
 ガストはお子様メニューの激安フェアー中(キッズプレートがなんと39円! そんなことして大丈夫なのかガスト)なので超満員で、まるでジャングルのようでなんだか頭もぼーっとしてきました。
  
 今夜は早めに休もう。。。

 そういえば、立川談志さんが亡くなりました。
 おととい寄席に行ったばかりで、昨日その記事を書いたとき、談志さんの落語は生で聞いてみたいかなあ(ガンを悪くされていることは知っていたので、「生きてる間に」とも、付け加えていました)、と思っていた矢先だったので、ちょっとショックでした。
 
 ご冥福をお祈りいたします。。
 

 
 

テーマ : 日記 - ジャンル : 日記

朝日さわやか寄席 武蔵野市民文化会館

 昨日は母と落語の公演に行ってきました。
 これは、母が友人と行く予定だったのが、その方がけがでキャンセルにされたので、わたしが行くことにしたものです。
 落語を見にいくのは3回目です。一回目は10年以上前だと思うのですが、内容も誰だったかもまったく覚えていなくて、前回は6年前、柳家小三治さんの独演会でこれはノイローゼというか鬱の最中に行きまして、ちゃんと笑えたことにホッとしたという記念的なものでした。
 昨日の公演は、朝日新聞が主催するもので、盛況でした。

 演目です。

 
 ☆三遊亭きつつき ごぼめ(? 終演後場内アナウンスで発表されたものでよく聞き取れず曖昧)
 ☆桂 文珍 老婆の休日
  (休憩)
 ☆三遊亭兼好 短命
 ☆三遊亭好楽 紙くずや

 
 母は落語が好きでいろいろ聞いているのですが、わたしは分からない部分も多かったです。
 三遊亭きつつきさん、三遊亭兼好さんは若手ですが、共通して「みなさん自分を知らないだろうけどまあ我慢して聞いてってください」ということをおっしゃいました。
 1000人以上のオタクでもない一般客の前でやるのは、きっと大変なんだろうなと思いながら見ていました。
 声もテンポもテンションが高かったです。それでつられて笑うというか、楽しい気持ちになる、とうことがあるように思いました。
 文珍さんや好楽さんは低い声でもみなが笑います。
 大御所っていうのはそういうことなんでしょうか。
 (今の若手がそこまで行けるかどうか、分からないなと思いました。プログラムノートには、昨今の住宅事情もあって、師匠の家に住み込みで弟子が暮らす「内弟子」制度がなくなり、口伝で伝える部分が減っているとありました。録画や録音では勉強できないこともあるだろうから、若手には昔の人のようになることは無理なんではと思いました)
 
 文珍さん以外は古典落語で、文珍さんは老人の形態模写が入った現代ものでいわば「漫談」と言えなくもなく、母は少し不満げでした(笑)。
 ですが、扇子を大きく開いて半円状にして、それを自動車のハンドルに見立てたところは、「ああ、その使い方うまいな」と思って、わたしは感心しました。そういう小物の使い方とかは、見ていておもしろかったです。
 文珍さんはテレビでもおなじみだし、高座に出てきてあの顔でにっこりするだけで会場内がほんわか(はんなり?)する雰囲気を持っていると思いました。上方落語というそうですね。
 好楽さんははじめは「笑点」の話などされて客席をひきつけ、そこからお話に入っていきました。演目の「紙くずや」というのは話の中身よりも、いろんな声の出し方(歌舞伎のものとか、故人の有名噺家のモノマネなど)を見せるネタだったようです。

 噺といっても、いろんな技術を駆使して構成されているんだな、と思いました。

 ただ、こういう一般客向けの市民ホールなどでの公演では、噺家さんもガチンコ勝負、という気分ではないのだろうと思うので、真価はわたしには分からなかったと思います。
 
 前半の文珍さんが現代もので大ウケだったので(わたしも一番安心して笑えた)、後半最初の兼好さんはやりにくそうでした。ネタも若干かぶってしまったし。
 出る順番とか、ネタがかぶらないかとか、けっこう難しいものだなと思いました。

 ということで、笑うことはできたけれどわたしは足しげく落語に通うということはないかと思います。
 音楽の演奏会のほうが好きだ。
 でも何年に一度かくらいなら行きたいかもです。

 蛇足ですが、会場最寄りのJR中央線の三鷹駅の駅中がすごく変わっていることに驚きました。なんだかオサレになっとった。
 北口には並木道にクリスマスのイルミネーションが。。
 中央線最近すごいですね。西武線ももすこしがんばって欲しいと思ってしまいました。
 
 そのイルミネーションとか写真に撮ろうと思ったのに、ケータイを忘れて出てしまっていました。
 無念です。

 
 

 
 

テーマ : 伝統芸能 - ジャンル : 学問・文化・芸術

女の楽しみの一つ(でも男性でも楽しみたい方はどうぞ)

 2ちゃんねるで「生きる意味」というタイトルのスレッドを読んでしまってなんだか疲れた北美紀です、こんばんは。。
 けっこうまじめにレスが書き込まれてましてね、いいこと言ってるなあってのもあったんですが、ああいうのずっと読んでると疲れてくるわ。。
 歳だわ。。。。。
 「生きる意味」については、書こうと思えば書けることはありますが、長くなりますよね。
 3行とかにできないわよ。あほか。
 あ、すみません。。。

 今日は夜、母と出かけるので、昨日のうちに少し保存の効く料理を作っておきました。
 といってもメインになるようなものではないのですが。
 ひじきの五目煮↓
  1111hijiki.jpg

 自家製なめたけ↓
  1111nametake.jpg
 (なめたけを自分で作るという発想はなかったのですが、あるレシピサイトで知って作ったら美味だった→ こちら 超簡単でおいしいです♪) 
 
 ほかにもおかずが少し残ったし、ごはんも冷凍したのであとはメインのものをだんなちゃんが自主的に買ってくれば明日の夜は大丈夫だ、と。

 こういう常備菜の保存食っぽいものを作るのがわりと好きです。
 まとめて作って冷蔵庫に入れておきます。
 だいたいしっかりと煮詰める感じのものですね。
 冬が来た、という感じもします(夏だと暑くてこういう煮詰める系はあまりできない。となると漬け物系ですかね)。
 ジャム作るのも好きです。
 煮るのに使うのはルクルーゼのココット・ダムールです。
 
 保存食を作るときに得られる安定感というのは、独特だなと思います。
 なんだかこう、豊かな気分になれるのですね。
 そしてそういうものが冷蔵庫に入ってる間は、冷蔵庫を開けるのもなんだか楽しくなるような気がします。
 そういや母もこういうの作るの好きでよくおすそわけしてくれますが。
 
 ショパンの恋人として有名な女流作家のジョルジュ・サンドは、フランスの田舎のノアンにシャトーを持っていてよく客人をもてなしました。使用人もいて、周囲には果樹園もあったそうですが、毎年の秋のジャム作りは彼女の仕事だったそうです。
 誰かにやらせたくなかったのだろうな、と思います。
 そりゃそうかもね、と思います。

 
愛の妖精 (岩波文庫)愛の妖精 (岩波文庫)
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キリン コクの時間 贅沢麦

 昨日夕飯の買い物で見つけた新しい「第三のビール」っていうんですか、ビール風味の発泡酒がけっこうおいしいと思ったので紹介します。

 キリン コクの時間↓
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 (缶の手前にあるのは冬になると使うお気に入りの箸置きです♪)
 
 サントリーのプレミアム・モルツ風でした。
 泡が柔らかくてなめらかで、ががっとした感じではなくて口当たりがよいです。 
 麦の風味もするかもしれません。
 この口当たりで「プレモル」より安いのでいいかもしれない。
 冷えるのであまりキンキンに冷やさないで飲みましたが、それでもおいしいと思えました。
 この商品定着するといいです。

 これを飲んでほろ酔いになってから夕飯を作りました。
 また見かけたら買っておこうと思います。

 *おまけ*
 買い物の道すがらの写真。

 毎度の空↓
  1111soradanti.jpg

 秋:その1↓
   1111tutaki.jpg


 秋:その2↓
   1111koyo.jpg

 まだあまり寒い日はないですが、小平は一応紅葉しています。でもあまり今年の紅葉ってピンと来ないのはわたしだけでしょうか。 

 
 

テーマ : お酒全般 - ジャンル : グルメ

小林研一郎&東京フィル フレッシュ名曲コンサート ルネ小平

 昨日は大雨の中、地元ルネ小平に「コバケン」様のコンサートに行きました(地元でよかったと思うほどの雨でした)。
 生で聴くのは初めてになる、バイオリンコンチェルトもあるプログラムでした。
 
 曲目です。


 ☆モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」序曲
 ☆メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
  (休憩)
 ☆ベートーヴェン 交響曲第七番 イ長調 op.92
  (アンコール)
 ☆アイルランド民謡 ダニーボーイ
  指揮:小林研一郎
  ヴァイオリン:尾池亜美
  管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 
 父の葬儀直後に行った所沢での演奏会以来の小林研一郎さんでした。
 一曲目のモーツァルトの一音目、とは言いませんが、1小節か2小節くらいで「コバケン」ワールドに浸っていました。
 なんという柔らかい音なんだろう。柔らかくて包容力のある音です。
 毛布好きにはたまらない。。。(笑)
 コバケン様はわたしの毛布だ!!(笑)
 あ、失礼致しました。。

 ヴァイオリン協奏曲を生で聴いたのは初めてです。
 ソリストの尾池亜美さんは、まだ23歳の学生さん(といってもスイスのローザンヌに留学中でコンクールで入賞などもされているそう)で、色鮮やかな肩を出すスカイブルーのドレスで登場しました。
 だが! しかし! うーん。。
 ちょっと迫力に欠けるような。。音が全般的に小さいような気がしました。
 きれいな音も出すのですが。。わたしにはちょっともの足りない感じです。
 ですが曲が終ると、おじ様たちから「ブラヴォー!」の嵐。。。そうかそうか。。。
 と、ちょっと苦笑いしてしまいました。
 姑根性丸出しで申し訳ないのですが、小休止のときにヴァイオリンを拭く用の彼女のハンカチを、マエストロの前にある指揮者用譜面台に置いていたのですが、途中でそのハンカチを使った後、ぺっと台に向かって放り投げた瞬間がありまして、、ハンカチはちょっと型を崩してマエストロの前にずっと置かれる形になったんですね。
 その小休止はけっこう長いもので、もうちょっと優雅に置かせてもらっても時間は間に合ったと思うんです。
 まだお若い方にそこまで要求してはいけないと思うのですが、そういうところにも気を使ってくれると、見てるほうも気分がいいというか。。なによりも、暗譜しているのに譜面台を置いている(つまり彼女のハンカチのためなんだと思う)マエストロに失礼ではなかろうか、と。。
 そんなことをおばさんらしく思ったりしながら見ていました。
 あらいやねーほっほっほ。

 後半のベートーヴェンはもう素晴らしく、これははっきりと、第一楽章の一音目からオケ入魂の強音です(これも書くのは申し訳ないのですが、メンデルスゾーンではソリストの音に合わせてオケも全体的に小さめの音設定でしたので)。
 特に好きなのは第二楽章ですが、弱音で繊細にみなさんが集中しているときに、客席でビニール袋をがしゃがしゃさせる人がいました。
 ずっと思っていたのですが、クラシックのコンサートで、弱音のところや、深刻な楽想のときに限ってなにか音を出す人がときどきいますが、なにをしにきてるの? と思ってしまいます。
 咳払いやくしゃみや、なにかが落ちてしまう音は気にならないのですが、自分の意思で出す音に関しては、なかなか許し難い、という気分になります。
 昨日も何度もそういうシーンがありました。。orz
 マエストロにも絶対聴こえていると思うのですが、恥ずかしくないのだろうか、と、わたしは思います。

 コバケンさんは、アンコールの前に客席に向かってお話をしてくださいますが、昨日のコンサートはチケットが早々に完売になったそうで、そのことを感謝されていました。
 最近、とくに震災以降は、必ず2割くらいは席が残ってしまうそうです(コバケンさんでも)。
 値段や企画の内容を考えてまずまずだと思えるものでも、だそうです。
 なのにすぐに売り切れたそうで、「小平の人々の文化に対する熱意を感じました」とおっしゃっていました☆♪☆
 終演後は、その言葉があったためか、ホール一階のチケット売り場でその後ルネ小平でされるクラシック公演が売れているようでした。
 そういうのを見るとなんだか嬉しい気分になります。

 こちらの演奏会は「フレッシュ名曲コンサート」と題されていますが、わたしは今年だけでこの企画に3回ほど行っています(後二回は、1月のルネ小平の仲道郁代さん、3月の府中の森芸術劇場のコバケンさん)。
 今回はじめてちゃんと知りましたが、このタイトルのコンサートは公益財団法人東京都歴史文化財団(東京文化会館)の企画で、都内の区市町村との共催で新人の発掘・育成と都民に身近にクラシック音楽に触れてもらうことを目的にされているそうです。
 こういうのはありがたいですね。地元でお安く見られるので。。
 おばちゃん節炸裂させついでに、都にはこういう活動を、長くしてもらいたいなと思います。
 
 *参考資料*
 ベートーヴェン 交響曲第七番 第二楽章 指揮:レオナルド・バーンスタイン
 
 「ミーミミミッミー」の繰り返しの中に神への懺悔を感じさせるとか、ベートーヴェンすごすぎ。
 あと三連符の効果をここまで感じさせるのもすごい。三連符万歳。

 
 
 
 

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

20世紀の建築と美術 シンポジウム 飯田橋東京瓦会館

 昨日は飯田橋の東京瓦会館にて行われた「20世紀の建築と美術(仮題)」のシンポジウムに出席してきました。
 こちらは、美術家の彦坂尚嘉さんや建築評論家の五十嵐太郎さんを始めとした建築系の方々がされている「アートスタディーズ」という20世紀の美術と建築を総括・検証するという研究プロジェクトの一環で、こちらをまとめた本が来年出版されることから企画されたそうです。
 わたしは受付を少しお手伝いさせていただきました。
 
 昨日のシンポジウムのパネリストの皆さんはこちらになります。

 ================================================

   建畠晢(美術評論家、詩人、京都市立芸術大学学長前国立国際美術館館長)
     
   南泰裕(建築家、建築系ラジオ・コアメンバー、国士舘大学准教授)
   伊藤憲夫(元『美術手帖』編集長、多摩美術大学大学史編纂室長)
     
   暮沢剛巳(美術評論家、東京工科大学デザイン学部准教授)
     
   新堀 学(建築家、NPO地域再創生プログラム副理事長)
    
   橘川英規(美術ドキュメンタリスト、東京文化財研究所研究補佐員)
 
   彦坂尚嘉(美術家、立教大学大学院特任教授)

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 無学なわたしでも「おもしろい!」と思える内容でした(特に詩人の建畠晢さんのお話には共感するものがたくさんありました)。
 わたしは無学ではありますが、ここ数年は少しずつでも美術展を観に行ったり、クラシックの音楽会などにも行っているので、芸術や評論、学術的な討議で使われる言葉に対応する脳が少しずつできているとは、自負しているので、必死にくらいついていったら、めっぽうおもしろかった、という感じです。
 こういうのは、はじめの「ちんぷんかんぷん」の段階を我慢して通りすぎたことのご褒美かもしれませんね(笑。でも妙に芸術好きな娘だったので、高校時代からアート系の映画は見てるんですよ。それが肥やしになっているかなと思っています)。
 ただ、英語と似ているのですが、聞いていて何を言っているのかは、少しは分かるけれど、自分がその言語を駆使してしゃべる段階はまだまだ遠い、という感じです。。(ああいうの早口でわわわーってできるのはすごい)
 まあいいや。
 おもしろかったし。

 メインテーマは、20世紀とはどういう時代であったか、近代というものはなにであったか、ということでした。
 パネリストのみなさんは「20世紀や近代とは、分断の時代であった」という認識で一致されているようでした。 
 すさまじい数の死者を生み出す悲惨な残酷な戦争の世紀であった、ということでも一致されていたようです。
 
 マスコミによって「理想の生活」ができると信じ込まされて市民が幻想を抱いた世紀でもあったのではないか、と、わたしは話を聞いていて思いました。
 広告による洗脳、ということでしょうか。
 (三種の神器をみな(ていうか女)が欲しがり、それが行き渡ると高級ブランドが目標になる、というような?)
 それでできあがったのが、わたしのような「スイーツ(笑)」と言えるかもしれません。
 いや、わたしなんて全然たいしたことないですが。
 
 そして、今、その「20世紀的」なるものが終焉を迎えているのではないか、ということでした。
 本当に、そうだろうなと思います。

 そういう時代の大きなうねりの中で、どう生きていくか、というのは、真剣な問いであり、闘いだなと思います。

 

 

テーマ : art・芸術・美術 - ジャンル : 学問・文化・芸術

[ツイッター小説] 笑顔の意味/26

 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/10 ☆ (1~9分のリンクあり)
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/20 ☆ (11~19分のリンクあり)
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/21 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/22 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/23 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/24 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/25 ☆



 
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 雄介は話し合いから戻ってきた3人の女性の表情を見て、それが透子の望んだ方向には行かなかったことを悟った。特に透子の顔つきからは、待ち合わせの時に見た弾けるような輝きがなくなっていた。
 Nはいつものアルカイックスマイルで、Sは細い眉を上げて気を張っているようだった。
 透子とNと雄介はSに挨拶をした。
 Sは「透子ごめんね。せっかく誘ってくれたのにね。でもここでも話できるし、またいつでも遊びに来てよね」と言った。それは本心だった。ただHRGのことについてはもう考えたくないと思っていた。
 3人はSに頭を下げ市を後にしタクシーに乗った。

 透子は後部座席で流れていく外の景色を窓越しに見ていた。ほとんど口をきかなかった。Nもほとんどしゃべらず、二人の間にいる雄介も黙っていた。雄介は透子の落胆がいたたまれなくなり、左手を伸ばして透子の右手を握った。
 透子は握られた手を少し見やり、また窓の外を見つめた。

 タクシーは沢田邸の前で停まり、透子は「はい大丈夫です」と言って降りていった。雄介は透子の部屋まで送っていきたい気持ちを抑えた。透子が玄関に入ったのを確認するとタクシーは再び動き、雄介はNからSとの話し合いの内容を聞くとやはり一緒に降りればよかったと後悔した。
 そこで雄介の右手のリストバンドが震えた。
 「これもSさんからすると相当不気味なんでしょうね」と雄介が言うとNは少し笑った。
 「私も今回のこと報告しなくちゃいけないし、サロンに一緒に行くわ」とNは言い「Sさんの反応は、世間の意見そのものを反映しているのよ」と言った。

 
         ☆   ☆


 エリカは帰宅した透子の顔を見て何かあったなと直感した。透子は自分では普通に「ただいま」と言ったつもりだった。ただ、足が何かを引きずっているかのように重く感じられてはいた。
 「透子さん、お茶飲む?」とエリカは訊いた。透子は少し考え「飲んできたからいいです」と答えた。 エリカは「じゃあオレンジジュースは?」と食い下がった。透子は「じゃあ少しだけ」と言い二人は居間へ行った。
 テーブルを挟んでジュースを飲む透子をエリカは見つめ「少し疲れたみたいね」と言った。
 透子は目を伏せて何も言わず苦笑した。
 「市民市になんて行かなければいいのに」
 エリカは思わずそう口にしたことにハッとして「あらいやね私ったら、ごめんなさい、若い人達のことに口出しして」と言った。
 透子はそう言われてなぜか泣きたくなった。
 そしてしばらくグラスの中の氷を眺めてから顔を上げエリカの目を見て「たぶんもう市には行かないです」と言った。

 着替えてきます、と言って透子は自室へ行った。エリカはその後ろ姿を見て今日はプリンを作ろう、と思った。

 部屋に入って自分の匂いを嗅ぐと透子の頭の中に今日あったことが蘇った。
 透子はどさっとベッドの上に座った。
 この妙に身体に力が入らない感じは、いつかにもあった気がする。
 そう思って透子はこの感覚の先にある記憶を辿ろうとした。出てきたのは、雄介と出会ったばかりの頃、雄介が白いシャツを着ていて誰だか分からなかった時のことだった。
 あの時もこんな風に力が抜けた感じで、お腹に穴が開いたみたいな感じだった。でもどうしてこうなるんだろう。
 透子はそう考えた。
 あの時は立木さんがおもしろいTシャツ着てくると思ってたのにシャツだったからで、今日はSさんに、そこまで思うと透子は吐きたくなった。市でSと飲んだ屋台のジュースの味が喉の奥でするような気がした。
 そのまま透子はベッドに横になり吐き気が去るのを待った。

 次の日透子は目を覚まし、視界に入った天井のパネルの唐草模様が頭の中ではっきりとした像を結んだ頃にはSのことを思い出していた。そして再び胸に痛みが差し込んだ。起き上がる足に力が入りきらないようで、すぐには布団から出られなかった。
 それからそのような朝が続いていった。


         ☆   ☆


 季節は冬に向かっていた。
 透子は暗い時間帯が長いのは悪いもんじゃないなと思ったり、色鮮やかなTシャツをばしっと着こなさなくてもいいのは悪いことじゃないなと思った。
 眉の手入れもあまりしなくなった。
 不思議と透子がそうなると、ボランティア先の仲間は透子に優しくしたりした。だからといって、透子が彼らに対してその心を開くことはなかった。自分がされたことを忘れたわけではないし、もうどうでもよくなっていたのだった。
 透子は言われたことはそつなくやり、時には自ら案を出して何かをしたりもした。
 それでも何か胸に穴が開いたような感覚は消えなかった。

 そんな透子の様子を雄介はずっと心配していたが安易な慰めや叱咤は透子の心には届かないだろうと思い、見守ることと話し相手に徹しようとしていた。透子はあまり自分のことを話さなかったが、一度だけSにも関するようなことを話したことがあった。
 「わたしは困ることはないんです」
 透子はそう言った。
 「日々HRGに自分のことを報告しているし、リストバンドで監視もされてるけど、彼らに知られて困ることなんてわたしにはないです。でも、普通の人にはそれは違うのかもしれないって、最近思うようになりました」
 その言葉を聞いて雄介はハッとさせられた。
 「僕も初めはそういうのがすごく嫌だったんだけど、そういえば最近はあまり抵抗はなくなってるかな」
 雄介がそう言うと、透子は少し微笑んだ。
 その目の中に久しぶりに柔らかさを認めた雄介は嬉しくなり、もっと透子が笑うようなことを言いたいと思ったが、うまく思い浮かばなかった。


         ☆   ☆


 「透子さんと話していて、僕はHRGやHRGの研究に対する嫌悪感がなくなっていたということに気付いたんですよ」

 正はそう言う雄介の横顔を見て微笑み「そうですか」と言った。
 春を予感させる日差しの中で雄介は着ていたコートを脱ぎながら針葉樹のそばの古びたベンチに座った。
 正も雄介の横に座り「でも透子さんはその市民市の女性と話し合ってから元気がなくなってしまったんですね」と言った。雄介はうなずいて「普通に生活はしているみたいだけど、何かが変わったというか、なくなったというか」と言った。
 「そうですか。よほどその女性のことが好きだったんですね」
 「それはそうだと思います」

 雄介はHRGの研究についてSから不気味という言葉が出たことを正に伝えた。正は「そうですか、それは…彼女にとってはかなり辛いことでしょうね」と言った。
 雄介は透子と同じ立場である正に謝りながら、透子の力になりたいから相談したかったと言った。
 
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空づくし。

 昨日はアレルギーの薬をもらいにかかりつけ医に行きました。
 その道すがらです。
 撮った順に貼ります。
 11月中旬の16時台の空です。場所は東京都下東村山市。
 わたしが気に入ってる写真は少しサイズが大きいです。
 
 もしかしたら15時台ラストあたりかも↓
  111116so1.jpg
 
 実家の近く↓ 
  111116so2.jpg

 少し坂になってるところで↓
  111116so3.jpg
 ここではよく空を撮る気がする。

 空き地になってるところで↓
  111116so4.jpg
 そこに新しいビルが建つらしい。

 西友行ってたので少し時間経過↓
  111116so5.jpg
 黄金というよりは銀の夕暮れ。

 17時ちょっと前くらい↓
  111116so6.jpg
 暗くなると急いで帰らねばという気分になる。
 もう夜になってるなら変わらないんだけれど、これくらいの暗さって妙にそんな気分になります。

 この後、実家に寄ってウニを食べて日本酒を飲んでしまいました。
 夕飯作りがあるので、酔わない程度ですが。
 
 ゆうべは寒くて、とうとう少しだけ電気ストーブつけてしまいました。。
 なにか、はじまったなあ、という感じです。

 


 
 

  

テーマ : 写真日記 - ジャンル : 日記

LOLLIA パフューム RELAX , BREATHE

 先日国立新美術館で「モダン・アート展」を見たとき、お土産コーナーの一角にセレクトショップのSHIPSのポップアップ店が出店していて、そこで「LOLLIA」というアメリカのフレグランスなどの雑貨のブランドを知りました。

 香水やアロマキャンドルをかわいらしい香りで作っていて、ボトルもかわいくて、あちらの「セレブ」に人気があって日本でも注目だとか。
 そこでは3つほどの香りを試せたのですが、どれもお花の香りの他にココナツの香りとかバニラの香りとかが入っていて、わたし好みでした。
 どれか欲しいかなと思ったのですが、そこで売っていたのは100mlサイズばかりで使いきらないし、値段もそこそこするので(9450円。量を思えばそこまで高価ではないがすぐに買おうと思える値段でもない)、ブランド名をメモっておいて帰宅して検索してみました。

 ネット通販だと直輸入でSHIPSより安く買えるところもあるみたいでしたが、人気で売り切れ続出らしくて、あまり品数はなかったです。
 (SHIPSのサイト内の案内は→ こちら )
 そうなるとなおさら欲しいのが女心ですが、今使ってる香水がまだだいぶ残ってるし、とにかくお試しという感じで、買える種類のミニチュアのボトルを注文してみました。
 それが届きました↓
  1111lollia.jpg
 なんてかわいいの。。。。☆☆
 左が「RELAX」という名前で、蘭やバニラやハチミツの香り。バニラがけっこう残る。
 右が「BREATHE」という名前で百合やグレーププルーツやグリーンの香り。わたしはこっちのが好き。つけたては20代の頃使っていた「ミス・ジャガー」に似ています。
 でもちょっとうーん、、二つともつけてみると、ちょっと香りが若々しすぎるかな、という気もして(ははは)、メインで使える感じではないので、ミニチュアにしておいてよかったです。
 ボトルかわいいし、眺めてときどきふた開けて嗅ぐことのほうが多くなりそう。
 
 ただ、知らなかったこういう商品やブランドを知れたので、この前の展覧会はつくづく行ってよかったです。
 
 こちらの商品、アマゾンで検索したら一つヒットしました。
 
LoLLIA(ロリア) プティパフュームドルミナリーRX 290gLoLLIA(ロリア) プティパフュームドルミナリーRX 290g
(2011/06/17)
LoLLIA(ロリア)

商品詳細を見る

 これも最後の一点だとか。すぐになくなっちゃってリンク無効になりそうですが載せておきます。
 

  

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末期的だ。

 わたしにとって「魔の時間帯」というのがありまして、それは夕飯後の21時~22時くらいです。
 ここで眠気が襲ってくることが多い。
 でも日付変わってからツイッターを更新しなくては、と思っているので(この生活もう1年以上だよ)、そこで絶対起きなくてはいけないから、そうするとその後眠れなくなるのです。それでめちゃくちゃな生活リズムになるので、やはりそこは我慢しなくてはいけないので、ここのところいろいろ対策を考えます。
 ピアノ弾くとか。この時間帯は読書はあまりできない。
 テレビおもしろそうだったら見るとか。
 最近はテレビでやってる映画を見ることも増えてきました(そのおかげで先日は深作欣二の「火宅の人」を見れたし、その前はペネロペ・クルスのデビュー作の「ハモン・ハモン」っていうぶっ飛びスペイン映画も見られた)。
 
 ゆうべはBSでたくさん映画をやっていて、「戦国自衛隊」とか「グーグーだって猫である」などやっていて、でもどれもイマイチなので適当に交互に見ながら(ていうか「戦国自衛隊」はひどすぎ(笑))、さらに眠気に負けないように、部屋の中で使ってる古いストールの毛玉取りをしました。
 これが果てしない作業で、でも妙に燃える作業で、ゆうべもあの時間帯寝ないですみました。
 ストールのサイズは一辺が1m以上あると思います。
 全面ものすごい毛玉だらけ。
 それを一つ一つハサミで取っていくんです。
 
 寝ないで済んだし、毛玉が減って少し見栄えもよくなったし、よかったよかった♪
 しかし末期的な対応策です。
  
 
 
 

テーマ : 日記 - ジャンル : 日記

タイムスリップ用音楽(コクトー・ツインズ frou-frou foxes in midsummer fires)

 昨日はわたしは体調がよくなく(だるくてお腹が壊れた)、ずっと家にいてゴロゴロしていました。
 冷えたのかしら。。

 先日、3つの時間軸の中のどこにいるか(現在・過去・未来のどこに意識の焦点を合わせているか)について少し書きましたが、なんだか最近のわたしは「過去」にいるようです。
 いろんなことを思い出していることが多いかもしれません。
 思い出しているというより、ふっと浮かんできたりして、ああ、と思うって感じでしょうか。
 あらためて、自分はいろんな思いをしてきたな、と思ったりします。
 そういうのは、普段は忘れていないと生活できません。体調すぐれなくなって家にいるのは、そういう時間に向いているかもしれません。

 これはこれで甘美な時間で、わたしは嫌いではありません。 
 ずっとこの状態が続くということも、経験上なくて、どこかで「今」や「未来」に向かってまたスイッチが入ることになります。

 こういう時間に入ったときにだけ、頭の中を流れる曲があります。
 コクトー・ツインズ frou-frou foxes in midsummer fires
 
 90年代中盤までよく聴いていた曲です。
 さっき久しぶりに聴いていて、ほんとに忘れていたたくさんのいろんな景色が思い浮かびました。台湾の田舎の景色が多いかな。。なんでだろ。それでちょっと夕暮れどきなの。
 
 YouTubeのコメント欄には
  i allways come back 2 this song
 というコメントがあって、拍手がついていました(笑)。
 たぶん、わたしと同じようなことを感じて、定期的にこの曲を聴く人がいるんですね。
 少しホッとするような。。(笑)

 忘れていた過去の景色を思い出したい方は、灯りを暗くして再生させてみてください(笑)。
 今はそういうことに浸りたくないのよ、未来のことを考えていたいのよ、振り返るヒマなんてないのよ、という方は聴かないほうがいいです(笑)。



 
 
 

テーマ : 洋楽 - ジャンル : 音楽

すごい言葉を知った。

 ここのところ新聞からの話題が多いのですが、昨日は号泣する記事がありました。
 家庭欄にあった読者投稿なのですが、その方は岩手県大船渡市の49歳の女性です。

 内容は、その方は最近誕生日だったけれど、去年までその日を祝ってくれていたお母さまへ、ありがとう、というものでした。
 3月11日に津波でお母さまは亡くなったそうです。
 迫り来る波を背にしながら、彼女の娘さんを車に押し込み、「生きろ」「バンザイ」(註:カタカナ表記はその投稿の書き方そのままです)と叫んで波に飲まれていったと、後で聞かされたそうです。

 なんというご立派な最期でしょう。。

 49歳の方のお母さまというと、70代でしょうか。
 「バンザイ」という言葉が、すごく意味の深いものに感じられました。
 この世代は、その状況で、この言葉が浮かぶのですね。
 そのことにも、感じるものがありました。
 
 もちろんこの記事を読んで、わたしが思い浮かべたのは神風特攻隊です。
 彼らは「天皇陛下万歳」と言って突撃したとか。。
 歴史の授業でそれを初めて聞いたとき、理解不能だなという感覚と、どこか深い所がズキっとする感覚がありました。
 
 「万歳」の意味を辞書で調べると、一つに「いつまでも生きること」というものがありました。
 わたしは、おめでたいときに言う枕詞くらいの意味に思っていました。
 この言葉を、知りませんでした。
 
 「生きろ」と「バンザイ」。
 すごく不謹慎ですが、このお母さまの語感は、素晴らしいですね。。
 最期に、そのようなことを叫んで死ねるというのは、幸せなのではないかと思いました。

 わたしには子供がいませんが、最期この世のなにかに対して「万歳」という言葉が思い浮かぶような死を迎えられるでしょうか。。。まあ、あまり自信はありません(笑)。 
 
 その言葉があれば、迫り来る波に対する恐怖心が、もしかしたら少し薄らぐかもしれないなとも思いました。
 (もちろんこのお母さまは、そのために「バンザイ」と言ったわけではないと思います。純粋に心から出てきたのだろうと思います。だからこそすごいなと思うのです。。)

 「万歳」という言葉、あまりにも深いような気がします。
 覚えておこうと思います。
 

 昨日買い物に行ったときの空↓
  1111sorayasaka.jpg

 車のライトに照らされた白い菊↓
  1111sirokiku.jpg


 
 
 
 

テーマ : 心と言葉。 - ジャンル : 心と身体

広く見る贅沢 モダン・アート,アメリカン 珠玉のフィリップス・コレクション展 国立新美術館

 ジョージア・オキーフ「葉のかたち(1924年)」↓
  1111okeeffe.jpg
 の、絵はがき。

 昨日は夫と国立新美術館でやっている「モダンアート,アメリカン 珠玉のフィリップスコレクション」展に行ってきました。
 昨日は夫は本来休日なのですが、トラブルがあり仕事に行き午後3時頃帰宅し、それからこの美術館がある乃木坂まで行きました。着いたのは4時半過ぎ。
 こちらの美術館は、金曜日だけは午後8時まで開館しているそうで、助かりました(素晴らしいシステムだ!)。
 加えて昨日は冷たい雨の日だったので、会場内が驚くほど空いていました。

 ということで、平日の雨の遅い午後という「好条件」の空いた絵画の展示会場では、絵を思い切り下がった場所から観賞することができます!
 いつもは人だかりの頭越しに見るか、至近距離(最前列)に行かないと見られない「絵」を、自分が納得できる場所から眺めることができたんです!
 これってすごく贅沢な気がしました。
 人が少ないから、絵を思い切り堪能できてる気分になりました。錯覚なんだろうけれど。。。
 それだけですごく得した気分で機嫌がよくなったのです(たぶんいろいろと錯覚だけど、会場内で嬉しくて踊りたいくらい空いていた(笑))。

 展示されていたのは、ワシントンDCにあるフィリップス・コレクションの中から選ばれた19世紀末から1960年代までのアメリカのモダン絵画で、目玉はジョージア・オキーフとエドワード・ホッパーの絵でした。
 (展覧会のサイトは→ こちら )
 結論から言うと、やはりこのお二方の作品は人気があるだけあるなあ、という感じでした。
 そつがないというか、見ていて、うーん、確かにこれは部屋に飾りたい、と思える感じです(そういうものをゆっくりと遠くから観賞できて嬉しかったのだ)。
 わたしは絵に関しては、そういう見方をしてしまうことが多いです。
 ジョージア・オキーフは元々好きだったので、本物を見るのははじめてなので楽しみにしていました。花の絵ではなくて葉っぱの絵だったのが少し残念でしたが、砂漠の中の教会の絵もあったのでよかったです(わたしはアメリカ南西部の砂漠地帯が好きなので。ホワイトサンズには行ってみたいという気持ちはあります)。
 こちらにある絵はフィリップスさんという個人が蒐集された絵が元になるコレクションだそうで、こういう「コレクター」という方がいるということも、美術界にとってとても大事なことなんだなと思った次第であります。

 会場内はテーマごとに分かれていました。 
 ということでおまけとして、ゆっくり広く観賞できたので、各テーマのセクションごとにわたしが独断と素人目で見ていいなと思った絵の名前を連ねていきます。写真がなくてすみません。

  ☆第一章:ロマン主義とリアリズム(19世紀末の絵が中心で、ロマン主義、自然主義でリアルタッチの絵が多い)
   ウィンズロウ・ホーマー 「救助に向かう」(1886年)
   少し暗い色合いの絵ですが、3人の人のどこかに向かう後ろ姿という主題と、タイトルの関係がおもしろかったです。
  ☆第二章:印象派(印象派特有のトリミングや非対称な描き方には写真や日本美術の影響があるそう)
   ジョン・ヘンリー・トワットマン 「エメラルド色の池」(1895年頃
   近くで見るとそんなにきれいと思わなかったんですが、離れて見ると池の水の透明な感じがすごくきれいでした。
 ☆第三章:自然の力(自然の雄大な力を感じさせるくっきりした感じの絵が多かった)
   ハロルド・ウェストン 「突風、アッパー・オーサブル湖」(1922年)
   これも遠くから見るとぶわっと風を感じるようでした。でもサイズは小さい絵でした。
 ☆第四章:自然と抽象(アメリカの繁栄とともに、自然を愛する画家と都市に惹かれる画家に分かれていったそうです)
   ロックウェル・ケント 「アゾバルド川」(1922年)
   雲と水の描き方をきれいだと思いました。
 ☆第五章:近代生活(理想的な人物像を描く肖像画から都会に生きる人の孤独を描く絵に人物画が変貌していったそうです。このセクションは全体的に好きでした)
   ケネス・ヘイズ・ミラー 「買い物客」(1920年)
   毛皮をまとったオシャレな若い女性がうつろな目をしていました。都会の虚飾、という感じでした。
 ☆第六章:都市(マンハッタンなどのビルの絵が多かったです。これも見ていて楽しい場所でした)
   エドワード・ホッパー 「都会に近づく」(1946年)
   の絵はがき↓
  1111hopper.jpg  
   夫もわたしもいいね、と言った作品でした。地下鉄の引き込み口でしょうか。あの暗い中になにかありそうで、タイトルもいいと思いました。
 ☆第七章:記憶とアイデンティティ(フィリップ氏は女性やアフリカ系アメリカ人の画家の作品にも興味を示したそうです。日本人画家の作品もここにありました)
   ホラス・ピピン 「ドミノ遊びをする人々」(1943年)
   こちらのセクションの絵はあまりピンと来るものがなかったのですが、これは絵本みたいでかわいい絵でした。
 ☆第八章:キュビズムの遺産(キュビズムがアメリカに入ったときには批判も起こったそうですが、若い画家たちは吸収しようとしたそうです。ここのは全体的に好きでした)
   アルフレッド・モーラー 「レースの敷物のある静物」(1930年)
   あまり「キュビズム」という感じではなかったのですが、優雅な感じが伝わる絵でした。
 ☆第九章:抽象主義表現への道(抽象主義へ向かう画家達は哲学や科学など様々な学問からインスピレーションを得ようとしたそうです)
   ジャクソン・ポロック 「コンポジション」(1938-41年頃)
   ポロックについては美術家の彦坂尚嘉さんからいろんな話を聞いていたので本物を見られてよかったです。小さいけれど分厚く塗られている絵でした。
 ☆第十章:抽象表現主義(戦争などを経て価値観が変わったためか「主題の危機」が訪れたが、画家達は潜在意識の創造力を信じようとしたそうです)
   ヘレン・フランケンサーラー 「キャニオン」(1965年)
  ここのセクションの作品はみな抽象画なので難しかったです。この作品はわたしの好きな「キャニオン」を描いたそうで、言われてみればそうかな、とか。。そういうレベルでしか分かりませんでした。。

 ということで、内容が盛りだくさんになりましたが、それもこれも空いていたおかげです!
 主催側からしたらあまりいいことではないだろうけど。。でもこちらとしては冷たい雨の中行ったかいがありました!


 *さらにおまけ*
 こちらの美術館は「ポール・ボキューズ」というレストランがおいしいですが、昨日は時間も遅くなり行きませんでした。代わりに地下の「カフェテリア カレ」で食事しましたが、こちらもなかなかおいしかったです♪
 「モダン・アート、アメリカン」展コラボメニューがありました。
 会期中しか食べられない↓  
  1111beans.jpg
 ポーク・ビーンズ バターライス添え 1,000円 です。
 こちらのカフェの定番メニューの600円の鶏モモ肉のフリカッセも安いけどおいしかったです。
 
 12月12日までやっているので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょう。
 


 

  

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

ごちゃまぜ日記。

 今夜、関東地方はすごく寒くなっていますが、他の地域はどうなんでしょう。
 わたしはおととい扇風機をしまい(お風呂の後とかに少しあたっていた)、電気ストーブを出しましたが、まだ電気ストーブをつけるのは我慢しています。
 さむ。。
 でもこの前の雑誌のおまけのフリース膝掛けが大活躍しているので嬉しくもあります。

 昨日はずいぶん昔(20年近く前)の友人が夢に出てきて、その頃のことをリアルに思い出していました。
 ずっと忘れていた、その人が象徴するある種の「重さ」のようなもの。
 
 最近「夢があたっている」ということが少しあったので、印象的な夢を見るとちょっと考えてしまう。
 でも、それはそれ、と気持ちを切り換えて自分の日々を生きていくことをしていこうと思うのです。
 (以前は誰かの具体的な夢を見ると、自分になにか責任があるかのように感じていた。でもそれはある意味で傲慢であるし、関係性の中で悪用もしうるものだから、最近はそういうことから距離を取らなくてはいけないと思っています。それでも、見るときは見るのです。だからわたしはそれを黙ってただ見ていようと思う)

 最近新聞のネタが多いですが、読売新聞で音楽プロデューサーの加瀬邦彦さんのシリーズ記事があっておもしろいです。
 沢田研二さんのこともプロデュースしていたのは、知りませんでした。
 懐かしくなってYouTube検索をしてしまうと、あらためて「ジュリー」のすごさを思い知らされます。
 今あんな人いませんよね?
 毎日あんなに美しい人をテレビで見られていたなんて、なんて贅沢だったのだろう、と思いました。
 ものすごい当たり前のことだと思っていました。あの頃は。

 ジュリーは、フランス語でも歌を歌って、フランスでヒットチャート4位くらいまで行ったことがあるとか。
 そんなことも知りませんでした。
 沢田研二 Mon amour je viens du bout du monde
 
 すごー。。。すてきー。。。
 
 

 
 

 

テーマ : 日記 - ジャンル : 日記

小さなお知らせ

 このブログの避難所と、10年書いていた「さるさる日記」の過去ログ保存場所としてはじめた「ヤプログ」ですが、ずっと過去記事の閲覧がしづらくなっていました(月ごとに順繰りに見ていかないとダメだった)。
 ですが、すごく簡単なことに気付いて、サイドバーのところで過去の記事(2001年7月から)に行けるようになりました。
 これで自分も閲覧しやすくなります。
 あちらではブログ内でキーワード検索して記事に行く、ということはできないのがタマにキズですが、わたしとしても以前よりは「ヤプログ」に愛着が沸くかもしれません。
 
 たいしたことは書いてないですが、気が向いたらそちらも閲覧くださればと思います。基本はこちらになにかがあったときの避難所扱いで、ログインの維持のために更新しているような感じですが。。
 よろしくお願いいたします。

 ヤプログ版→一角獣ニ乗リ、月ノ揺籠ニ眠ル。別館



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3つの時間軸について少し考えたこと

 昨日は一日中家にいたんですが、さてブログに何を書こう、と思う夜がまたやってきたのでした。
 書こうと思えば書ける話題はいくつかあって、
 1:今読んでる本のこと
 2:さっきたまたまBSで見てしまったものすごい映画のこと
 など。

 でも、それよりもやはり、夕飯作ってるときに書こうと思っていたことにしようかなと思います。
 それがおもしろいかどうかは分からないんですが、一番落ち着いて書けそうなのがその話題だ、という基準です(笑)。

 おとといの夕刊で、ポーランド人ピアニストのピョートル・アンデルシェフスキさんという方の記事がありました。
 わたくしこの方知りませんが、1969年生まれで知的な演奏が持ち味な中堅さん、という位置みたいです。
 大の親日家で、今年の5月の来日公演以降1年半の長期休業に入っているそうで、その中でのインタビューでした。
 それがなかなか考えさせられる内容でした。

 それは、
 「未来」から逃れ、今を楽しむ
 ということをするための休暇だそうです。

 音楽というのは、時間の芸術で舞台の上でその瞬間だけ発生しているものです。
 だけど、演奏家というのは1年半先までのスケジュールが決まり、プログラムを決めて準備をするそうなので(この方の場合、曲を仕上げるのにそれくらいかかるのだそう)、ステージ上では1年半前に決めたことの結果を出すと同時に1年半後のことも考えてなくてはならず、現在という時間にいることができない、というのです。
 そういう繰り返しに疲れたからちょっと休むよ、ということらしいですが。。

 ああ、音楽家の活動とはそういうものなのかあ、と思いました。
 この方のこの話をおもしろいと思いました。

 それで、自分はどうだろう、と思ってみました。

 今を生きているか?
  
 あまり気にしてないみたいだな、と気付きました。

 以前は、未来や過去に生きることはいけない、今だけに集中しよう、と考えてけっこうがんばっていたのですが。

 いけないもなにも、「意識」そのものはいろんなところに行ってしまうんだから仕方ないっすよね。
 病的な未来志向や、「過去の奴隷(過去の記憶の中に生きること)」や、今しか見ない刹那主義も問題だけど、その3つの時間軸を適当にミックスさせているのがいいんじゃないかと思うんですね。
 つまんないこと言ってますかね?(笑)
 いやでも、そのミックス加減をうまくやるのがたぶんキモなんですよ。。

 なんだかそんな風に考え、わたしはそういう考えでいいや、と思ったのでした。

 それから、このピョートルさんの演奏をYouTubeで探してみました。
 見つけたけれど、あまり好きな感じの演奏ではありませんでした(だから貼り込みしません)。
 知的すぎて、退屈で、1曲通して聴けるものがありませんでした(滝汗)。
 生で聴いたら違うかもしれないけれど。。
 ものっすごい失礼な言い方ですが、この長期休業でなにか変わるといいね、という感じです。。
 
 このこと自体も少しおもしろいと感じました。
 あら、こんな演奏なの、と思ったので。。(ファンの方いらっしゃいましたらすみません)

 ちょっともう、「今を生きることが大事」とかってコンセプト自体、ナンセンスになっているのか、と、今(!)、思ってみました。
 どうなんでしょう。
 単にわたしがいい歳になったということでしょうか?


 

 

テーマ : モノの見方、考え方。 - ジャンル : 心と身体

飽きてはいない。

 叔父が作った菊をもらいました↓
  1111kikusink.jpg

 と、今夜は写真からはじめてみました☆
 書いてる自分も飽きないように。。。
 そういえば、ちょっと前まで読売新聞で、松任谷由実さんが各界の気になる人と会ってお話をするという月一のシリーズ記事がありましたが、その中で森光子さんとの対談はおもしろかったのですが、そこで、ユーミンちゃんが森さんに長く活動を続けるコツを訊いたんです(「放浪記」が1000回公演とか達したときだったかも)。そしたら「飽きないでください」と言われていました。
 なかなか重い言葉だと思います。

 わたしはネット上に日記を公開してもう10年以上になりますが、飽きてはいません。
 以前は書かないと自分の頭や気持ちが整理できない、という理由が大きかったのですが、最近は自分なりに新しいやり方を試すために書いてるという感じもあります。
 これでもいろいろ考えながら書いてるんです。書いていいこと、書いてよくないこと、書くべきなこと、書くべきでないこと。
 それらの取捨選択の基準が、そのときどきで変わるのです。
 そういう基準がどこにあるかを、確認するために毎日ブログ更新してる、という面は大きいと思います(それだけではないけれど。読んでくださる方に向けての「わたしはここにいるよ」というメッセージでもあると思いますし。これも大きいですね)。
 そういう基準が微妙に変わるとき(けっこう頻繁にあるような気がしますが)、何を書いていいのか分からなくなるのかもしれません。
 蛇足ですが、わたしは一応、小規模なものですがライタースクールには通っていたんですよ。雑誌などで占いの記事を書いていたこともあります。
 なので、言葉や話題の選択には、ずっと気を使ってはいるんですね、これでも。
 その基準は、けっこう変わってしまいますが、気を使ってるということ自体はたぶんずっと変わっていません。

 と、こういうことを書く予定でもなかったのですが、昨日は実家でピアノを弾いていたくらいで、特にすごく変わったこともありませんでした。
 
 タマネギのストックを消化したいので、夕ご飯にはオニオングラタンスープを作りました。
 吉村葉子さんのエッセイで、楽ちんなオニオングラタンスープの作りかたを知ってから、けっこうよく作るようになりました。お鍋の中で炒めたタマネギをしばらく放っておくんです。それでお鍋が焦げ始めたらお水を入れてお焦げを溶かす、というやり方です♪
 おいしかった♪

 ミッフィーちゃんのバッグをもらうためのフジパン購入は続いており、どうにかもらえそうな気がしてきました。実家にもパンを進呈しはじめ、そうすると楽勝という感じです。
 ショッピングバッグくらい買えよ、という気もしますが、けっこう楽しいです。
 
 
 
 

 

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あっさりだ。

 昨日は雨だったので、一日中家にいました(家にいる理由が「雨」ってちょっとまずいでしょうか?)。
 ずっとパジャマということではなく、部屋着には着替えました(あまり差はないのだが一応)。


 書こうと思えば書けることはそれなりにあるのだけど、どうもおもしろくありません。
 
 写真のストックもなくなっちゃったしな~。
 
 なにかおもしろい動画はあるだろうか。。。

 とくにないね!!

 
 というわけで、今夜はこれにて失礼いたします。。


 

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悪ふざけをしてみた日

 おとといだったかその前だったかですが、パソコン終らせて立ち上がったら足もとにゴミ箱がありまして、なんか目が疲れていたから(たぶん2ちゃんのせい)距離感分からなくて蹴飛ばしてしまって、さらに倒れたゴミ箱の上を歩こうとしてしまったら(もう何がなんだか分からなくなっていたため)バキって音がしてゴミ箱が割れました。
 なので昨日は夫と隣町の西友で新しいゴミ箱を買いました。
 プラスチックだけのやつだとまた上を歩いてしまうかもしれないので、焦げ茶色の合成皮革でコーティングされている倒れにくそうな角形のもので997円のにしました。1000円出すと、西友でも多少見栄えがするものが買えますね。
 少し部屋が変わったかな。

 小平は夜から雨で、わたしは少しピアノを弾きました。
 ショパンの「バラード4番」を久しぶりにやってみたり。もちろん超絶ゆっくり。
 秋だなという感じです。

 あと昨日は母が知り合いから青森産の洋梨をもらったということで、おすそわけをくれました。
 ラ・フランス↓
  1111yonasi.jpg
 
 わたしはりんごアレルギーですが、梨は大丈夫なんです。洋梨はどうかなと思ったら、とりあえず大丈夫みたいです。おいしかったです。

 *おまけ*
 やばい(きもい)写真を撮ってみました↓
  1111minoyonasi.jpg
 (言い訳:フランスの精神科医ジャック・ラカンは、人間の根源的な不安は「自分の顔を自分では見られないことから来る」と言っていたそうなので、鏡を使いながら自分撮りをしてみようと思ったのでした。四十路のどすっぴんすみません&悪夢を見させたらすみません)


 
 

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背伸び読書。

 ゆうべは池袋であった「ラカンと美術読書会」に参加してきました。
 昨日は参加人数が少なく、いつもよりていねいにジャック・ラカンの著書「無意識の形成物(下)」を読み込んだ感じです。
 
 その内容を少し抜粋しましょう。
 わたしが読んでいて、少しだけピンと来た箇所です。
 

  仮面は不満足のなかで、そして拒絶された要求を介して、構成されます。


  (前略)それは欲望が、あらゆる満足感の外に中心を持っていることです。このことによって、欲望が苦しみとの間に持つ深い類縁性が、一般にどのようなものであるかを理解することができます。究極的には、発達した、仮面をつけた形での欲望ではなく、純然たる形での欲望が隣り合っているのは、実存することの苦しみです。この苦しみは、その内部で欲望の表出が我々に現れてくるような、もう一方の極、空間、領域にあたります。



 難しすぎて、人と一緒じゃないと読めないような書物です。
 でもこのような本に触れる機会を持てたことは、わたしにとっては幸運なことだったと感じられます。頭が鍛えられるかもしれないので。。
 
 帰りの電車内ではご近所さんの糸崎公朗さんとご一緒して、地元に着くと意外に寒くてびっくりしました。
 セブンイレブンでおでんを買いました。

 ああ、そういえば夕刊をまだ読んでなかった。
 ということで今夜もこのあたりで失礼いたします。。
 

 
 
 

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つれづれ日記。

 昨日は休日でしたが夫は仕事で、わたしは午後に母と近所のファミレスで軽く食事をしてきました。
 母とこういう感じで昼間二人で出かけるのはすごく久しぶりな気がしました(父をどちらかが見ていなくてはいけなかったので)。
 こういうことするところまで来た、という感じでしょうか。
 少しずつ、こういう機会も増えていくのかもしれません。
 
 昨日は夏日になるくらい暖かくなるという天気予報でしたが、そこまでではなかったですね。
 ちょっとツキノモノの関係で風邪を引きそうなので、厚着をして出かけました。
 
 今夜はこれから映画を一本見るので、このへんで失礼いたします。。
  
 *おまけ*
 最近撮ってた写真その1↓
  1111nobotan.jpg
 シコンノボタン。この花の形と色、すごく好きです。朝顔みたいに1日くらいでしおれてしまうそう。もったいない!

 その2↓
  1111musi.jpg
 ベランダにいた虫。カメムシに似てるような気がするけどなんだろう。。ド派手です♪

 その3↓
  1111kihana.jpg
 レモンイエローがきれいだったお花。調べたけど名前分かりませんでした。

 その4↓
  1111kicosmos.jpg
 キバナコスモス。ここ数年うちの近所でこの花がすごく増えています。逆に普通のコスモスはあまり見なくなっているかも。
 

 

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[ツイッター小説] 笑顔の意味/25

 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/10 ☆ (1~9分のリンクあり)
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/20 ☆ (11~19分のリンクあり)
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/21 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/22 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/23 ☆
 ☆ [ツイッター小説] 笑顔の意味/24 ☆



 
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 そういえば、ここのところシュッとした感じのこぎれいな奴が何人かうちの店に来てたな。変に人のこと見てたし、Tシャツなんか着なさそうな奴ら。
 「ふ~ん、調べた、ね。そういやそれらしい奴が店に来たりしてたけど、あれだけの会社がやることだからそれだけじゃないんだよね」
 「そうね、いろいろ経歴的なことなんかも調べさせてもらったわ。でも違法と言われるようなことはしていないのよ」
 「まそりゃそうなんだろうけどさ」
 そう言ってSは腕を組んで、感じている違和感がなんなのか探った。
 Nがそんな様子を見て「あまり乗り気じゃないみたいね?」と言った。
 Sはうつむいた顔を上げないで目だけ上げてNを半ば睨んで「まあねえ」と言って大きく息を吐いた。
 「突然こんなこと言われてもねえ」
 そう言って透子を見て「ねえ透子、あんたがあたしをそこに推薦したってことだけど、どうしてあたしがそこに行けばいいと思ったわけ?」と言った。
 「それは…」
 透子は少し考えた。
 「Sさんと話していると気分がすっとするからです」
 「は?」
 「そういう人はサロンに向いていると思ったんです」
 「そうなの?」
 「そういう人じゃないとデータが取れないんです」
 「そうなの」
 「透子ちゃん」
 「あ、ごめんなさい」
 「Sさんごめんなさいね。HRGの研究については、あまり詳しいことはお教えできないのよ」
 「はあ」
 「というよりも、私達も詳しい研究内容は知らされていないくらいなのよ」
 「そうなんですか」
 「ええ」
 それを聞いたSは不快感よりも一種の不気味さを感じた。

 HRGは誰もが知っている多国籍企業であった。Sが普段出入りする界隈ではあまり実感できないが、人が集まるモールにはHRGの製品がいくつもあり、薬局にはHRGの広告がかかり、その社会的影響は明らかであった。そこがしている「重要な研究」に自分が加担する、ということを考えると、Sはそこはかとなく嫌悪感を覚えた。
 Sは再び腕を組んで考えた。もう10年近く市で服を売ることで人と接してきて、その相手がいい人間か、悪い人間か、あるいは信用できる人間かそうでないかは察することができると自負していた。そこで言えば目の前にいるNも透子も嫌だと感じる人間ではなかった。Sは二人の顔を見た。Nは知的な顔をしており値段を吹っかけて服を売れるタイプではない。きちんとしたシャツを着て首にふわりとしたスカーフを巻いていた。ターコイズブルーと黄土色の模様、あれはたぶんシルク。透子は今日はうちの服じゃなくて張りのある素材の杢グレーのワンピース。いかにもお嬢さん。
 「思うんだけどあたしみたいなのがそんなとこ行っていいのかね。あんた達みたいな金持ちが集まる場所なんでしょ?」
 Sはそう口を開いた。
 「そんなことないのよ、いろんな人がいるわ」
 「あたしみたいなのはいないでしょ?」
 それを聞いて透子とNは顔を見合わせた。透子がプッと笑った。
 Sは「何よ」とムッとした。
 「違うんです。立木さん、今日一緒に来て今お店番してる人、あの人もサロンに行ってます」
 「あんたの彼氏?」
 透子はうなずいた。
 「へえ…」
 「彼は裕福とは言えない環境にいた人よ」とNが加えた。
 「でもサロンに来ることでいい経験をしているはずよ」
 「いい経験ねえ…」
 透子はSの様子を見て、雄介もサロンに来始めの頃気後れしていたと言っていたことを思い出し、そのことを言いたくなったが、NからSの経済的なことに関しては口を出したらいけないと言われていたのでこれもそうかなと思って黙っていた。Nも黙ってSを見ていた。
 「まあ確かにそういうこともあるのかもしれないけどね…」
 Sは腕を組んだままそう言いながら二人を見た。
 「あたし生活そんなに困ってるわけじゃないんだよ」
 「それはそうだと思うわ」
 「そりゃあんたたちみたいな生活はできてないけどさ。けっこう満足してるんだよね。そこんとこ勘違いされてると困るっていうかけっこうムカつくんだよね」
 Nは微笑みを浮かべ「それはそうだと思うけど、そもそも透子ちゃんはあなたのお店が大好きなのよ」と言い、透子は3回ほどうなずいた。
 「ああ…」
 そういえばそんな感じだっけ、と思いSはヌワラエリアを飲んだ。ほんとまっず、と思ってからSは二人を見た。
 「つまりあたしは金で釣られるような人間じゃないわけ」
 「分かってるわ、こちらもそういうことでお誘いしてるんじゃないのよ」
 「うんまあ…じゃあやっぱその研究っていうののためなんだね」
 「そうね、そういうことになるわ」
 「研究ねえ…。あまりにも漠然としすぎてるんだけど、もうちょっとどうにかなんない?」
 「ごめんなさい、今の時点ではちょっと」
 「なんだかなあ」
 「ごめんなさい」
 Sはそこでふとあることを思い出した。
 「そういえば昔、変な噂があったね。HRGじゃないかもしれないけど、人造人間? クローン? なんかそういうの作ってる会社があって人体実験してるらしいって噂あったよね、まさかそういうんじゃないよね?」
 Nと透子は不意を衝かれてぎょっとした。
 Nはすぐに我に返り「そんな噂あるの?」と言った。Sは二人が一瞬表情を変えたのを見ていた。
 「あたしが10代の頃聞いたよ。都市伝説だと思ってたけど違うのかね」
 そう言いながらSは言いようのない心地悪さを感じた。
 「いえ、私は分からないわ」
 Nはそう答えるのがいいと判断したがSは否定されてないと気付き、父母とその話をした時、世の中そんなことがまかり通ってはいけないと話したことを思い出した。
 「大きい会社って何やってるか分からないんだね」
 Sは鎌をかけた。
 Nは苦笑して「確かにHRGは巨大な会社で、私も分からないことが多いのよ」と言った。
 Sはうまく交わされたと思ったが、やっぱ否定しないんだとも思い、ずっと感じていた不気味さが身体を覆ってくるような気がした。

 「いやあちょっと…」
 Sの声のトーンが落ちたことにNは気付いた。
 「あたしにはちょっと無理だわ」
 「Sさん」
 「すんません、ほんと。でも無理」
 NはSの声色や態度から気が変わることはないと察した。
 「そう、とっても残念だわ」
 「すいませんね」
 「いえいえ、不安な気持ちも分かるわ」
 「いやあ、不安ていうか、不気味ですよそういうのって」
 「不気味」
 「はい」
 あんた達はそう思わないの? とSは思ったが口にしなかった。
 Nはしばらく考えてから「でもHRGの研究はたぶんだけれど、人々の生活というか、生き方まで全く変えるものなのよ」と言った。
 透子は黙っていた。

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冬っぽい話題をいくつか。

 関東地方では秋になると気温とともに下がるものがあって、それは湿度であります。
 わたしも数週間前から湿度の低さ=乾燥を実感していますが、ちょっと唇の荒れが大変なことになってしまいました。
 ここのところ唇には、ずっとロクシタンのシアバターを使っていたのですが(Mさんからのいただきものです♪)、刃が立たない猛烈な荒れ。。加えて痛みや痒みまで出てきて、恐る恐る医者でもらっているアトピー用の軟膏も塗ってみて(たぶんやってはいけないこと)、少しよくなって安心するとまた荒れるを繰り返し、、
 仕方なくおとといネットで最新リップクリーム事情を調べてみました。

 こういうときにわたしが使っているのは、@cosmeという化粧品の口コミサイト→ こちら
 気になる製品や類似品についていろいろな口コミあるから(しかも海外の高級ブランド品からわたしが20年使ってる「れんげ化粧水」まで(笑/「れんげ」のレビューは定期的にチェックして爆笑したりしている)、ものすごいたくさんの商品について語られている)、何時間でも読んでしまうのです。。見てるだけでも楽しくてここ好きです。
 口コミしている人の年齢とか肌質が分かるので、アトピーの人とか同世代の意見を参考にします。
 こういうのは、消費者からするとありがたいですよねえ。。
 メーカーは怖いだろうけどねえ。。
 (厳しいことばしばし書かれているので)
 雑誌とかで気になるものを見つけても、いきなりお店行って買おうとしないで、まず口コミ調べるというルートができてしまいました。
 
 それで、このサイトでリップケア商品で評価が高くて値段もお手頃なのが、サベックスというアメリカの会社のリップバームでした。
 昨日さっそく国分寺にて購入↓
  1111savex.jpg
 ロフトではこの季節同じ悩みを抱える女性が多いからか、リップクリーム売り場が増設されているようでした。
 最近はいろんなのがあって目移りしてしまいますね。だからこそ、前もって調べておかないと何も買えないような気がします(それでもわたしは棚の前で悩んだ。メンソレータムの「リップフォンデュ」とどっちにするか)。
 帰宅後さっそくこちらのサベックス使っていますが、沁みたりしないしよい感じみたいです☆
 リップパックに使ってもよいとか。これであの乾燥地獄から脱したいものです。

 昨日は久しぶりに「一人国分寺スタバ」もしました。
 チャイティーラテとホリデーカップケーキ↓
  1111staba.jpg
 このカップケーキは季節の新商品でおとといくらいから出ているそうです。中にストロベリーソースが入ってておいしかったです。しかも200円。ドリンクでお腹いっぱいになるのでお菓子はこれくらい小さいのでいいです。
 店内がクリスマス仕様になっていました。きっと先週まではハロウィンだったんだろう。イベントの季節が始まりましたね。

 そういえば、ゆうべ、我が家で新しい飲み物が誕生しました。
 ミントココア。

 先日キッチンの棚を整理していたら、奥からいろんなお茶が出てきて。。封を開けてないものもたくさんあり(LUPICIAのお茶とか、誰からもらったんだろうと思ってたら夫の後輩の出産祝いのお返しだった)、賞味期限が切れてるものもあって、その中にドライのミントもあったんです(これもいただきものっていうか、サンプル品)。
 ミントティーは飲まないなあ、と思って捨てようかと思ったんですが、ちょっとひらめいたんです。
 ココアの隠し味にしてみたらいかがか、と。。(それなら賞味期限切れててもごまかせそうだし)
 ミントチョコってありますもんね。あれ、おいしいところのはおいしいですよね。
 で、さっそく作ってみました。
 ココアパウダー2:ドライミントの葉0.7くらいですかね。比率は。
 少しナツメグも入れて、ブランデーも入れてみました。
 
 美味!!!

 ココア飲んだあと特有の口の中の牛乳臭い感じもなくなりますし!
 これはオススメです!
 ミントチョコ嫌いな夫もおいしいと言ってたので、きっとけっこうイケてると思います!
 
 サベックスのリップバームと同様に、我が家の新定番となるかもしれません。
 


 
 

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究極の平等

 さきほどまで借りてきた映画を見ていたんですが、すごい内容でちゃちゃっと感想を書ける感じではありません。
 やばいやばい。
 なにを見たかだけ。
 ガス・ヴァン・サント監督の「ミルク」。
 
ミルク [DVD]ミルク [DVD]
(2009/10/21)
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 やばいやばいやばいやばい。
 すごくやばい。

 まあちょっと、そんなことしか言えないです。。

 ということで、芸がないのですが、昨日の空を。
 
 ベランダから↓
  1111sorabera.jpg

 空ってやつは、毎日毎日よくここまでいろんな表情を見せてくれるものです。
 地球上、どこにいても、上を見上げるとこれがあるんです。
 当たり前すぎて、なんてことないですけど。
 
 
 
 

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今夜はどうだ。

 昨日は「カールじいさん」に感動してちょっと寝る時間がおかしくなり、今深夜1時半ですがちょっとふらふらしている感じです。
 睡眠不足というより、睡眠が細切れで長時間連続で寝ていないのです。
 よくないですね、こういうのは。。
 
 最近夕食後仮眠を取って、日付変わった頃起きてきてツイッターを更新するという感じになる日が多くて、これがいけないんだと思います(そうすると明け方まで眠れなくなる、そして夫を送るために起きてまたその後寝て、みたいなことになる)。
 今夜はがんばってあの「魔の時間帯」(眠気がピークになる午後9時~10時半)起きていて、このまま睡眠に突入したいけれどどうだろう。。
 2ちゃん禁止!!!

 加えて最近は日が落ちるのが早いので、時間のやりくりがよく分からなくなっています。
 夕飯の買い物は早めに出ないと、写真を撮れないのであった。
 
 ということで、昨日の空その1↓
  1110soraground.jpg

 その2↓
  1110soracenter.jpg

 スーパーを出るともう暗くなっているのですが、これからまだ日が短くなる一方なのでちょっと困ります。
 なにやら追いかけられる感じがします。
  
 

 

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