ポール・トーマス・アンダーソン監督 ザ・マスター

 昨日は仕事が休みの夫と新宿の都庁に更新したパスポートを受け取りにいきました。
 が、受け取れませんでした。
 19時までやっていると思っていた窓口が、金曜日なので17時までで、17時15分に着いたけれど閉まっていたのでした。。木曜日、金曜日は17時までだと把握していなくて、バカでした。

 ちょっとがっかりしたのですが気を取り直し、映画を観てきました。
 ポール・トーマス・アンダーソン監督の新作「ザ・マスター」です。

 アンダーソン(PTA)監督の映画は、「ブギーナイツ」と「マグノリア」を観ていて、「マグノリア」は夫婦でかなり気に入った作品になっています。歌手のエイミー・マンの歌もこの映画で知って、影響を受けています。
 その後の「パンチドランクラブ」や「ゼアウィルビーブラッド」は未見ですが、「マグノリア」があまりにもツボにハマっていたため、アンダーソン監督のことは夫婦でずっと気にしています。
 
 その新作が、新興宗教の教祖と悩める男との心の交流を描いたものだ、とのことで、主演のフィリップ・シーモア・ホフマンやホアキン・フェニックスも気になる俳優であるため、観に行くことにしていました。
 新宿に出たついでに観てきました。

 予告編を貼ります。
  
 映画の公式サイト→ こちら
 
 予告編はよくまとまっている印象ですが、本編は2時間半近くある大作です。
 ホフマンもフェニックスも濃い演技をしていて、観ていて疲れるものでした。
 加えて、テーマが「新興宗教」ということでしたが、そこに出てくるのが、先日わたしが書いた「催眠療法」のようなものなのであったため(観るまでそうだと知らなかった)、わたし的には観ていて大変な部分があるものでした。

 この映画を観ると、「催眠療法」のよい部分や悪い部分が分かるかな、と思います。
 人の心の奥にある秘められたものに触れられるものであるということと、それを他者が利用しようとすればできる、ということです。
 アメリカで有名なカルト「サイエントロジー」が脚本のインスピレーションのもとになっているそうです(監督が脚本も書いています)。
 ゆうべ帰宅後、今までよく知らなかった「サイエントロジー」についても調べたし(ウィキったくらいですが)、普通に今、世間のニュースが大変な、すごいことだらけでそれも気になるしで、わたしはなんだかへとへとになっています。

 これは、「新興宗教の話」でもあるのですが、もっと根源的な、引力を持つ二人の人間の関係が、周囲の人々の思惑や、時代、経済的な問題などでどう影響されていくか、という話であったと思います。
 監督は「人は誰でもマスター(主人)を必要とする」ということを言っているとのことですが、そういう「主従関係」を、肯定も否定もしていないな、と思いました。
 というのは「完璧な主従関係」というのは、なかなか成立しないからです。人がいくらそれを求めても。
 人間二人だけで生きているわけではなく、それぞれに事情や家族などがあるからです(だから新興宗教では「家族を捨てろ」というようなことをよく言うのかもしれません)。
 ものすごく危ういテーマを扱った作品だと思います。
 長い作品でしたが、もうちょっと長くしないとダメだったかな、という気もします。後半はしょりすぎかな、と思いました。そこはすごく残念です。

 PTA監督は夫と同い年です。つまりわたしと同世代です。
 「マグノリア」でもトム・クルーズ演じる強烈な「セミナー講師」が出てきたし、監督はこういう、自己啓発的なことに興味があるのかな、と思います。
 80年代〜90年代にかけてアメリカでもニューエイジムーブメントはあったのだろうと思うし、同時代で似たようなことを考えてきた人なのかな、と、思ったりしてみます。
 先日観た日本の映画「サウダーヂ」にも、スピリチュアルに悪い意味で毒されてしまった女の子が出てきて、監督の富田克也さんはやはり同世代で、同時代に、同じようなテーマに人生で触れ、それを一人の人間として、どう自分の中で扱っていけばいいのか考えているのかもしれない、と思いました(「サウダーヂ」は時間が経っても心の中で再生される感じがあるので、やはりすごい映画です)。
 富田克也監督は、かなり冷めた目で「スピリチュアル」を観ているのだと感じましたが、ポール・トーマス・アンダーソン監督はもうちょっと自分の問題としてそういうことを心に引き寄せて、真摯に向かい合っているという印象でした。
 一度このような「スピリチュアル」な分野に触れてしまうと、その影響はやはりよくも悪くも続くと思われ、それを自分がどう扱うかということ(どう落とし前をつけていくのか)は、とても大きな責任なのだと感じます。
 歳だけはどんどん重ねて、否応無しに大人になっていく中で、その影響を、自分の中でどう響かせていくのか。

 70年代前半生まれの同世代、わたしも頑張っていこうと思います。

 
 *おまけ:西新宿のビル街*
 その1↓
  1303sinjuku1.jpg

 その2↓
  1303sinjuku2.jpg

 
 

 
 
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