夢だと思うくらいの デメル スミレの砂糖漬け

 子供の頃、それを誰かからいただいたんです。
 それが誰かというのが思い出せません。小学生のときだと思いますが、その自分がいくつだったのかも思い出せません。
 いただいたのは「スミレの砂糖漬け」。
 
 いただいたのは一粒でしたが、もう夢のような味がしたのです。
 つまり、この世のものとは思えないような素晴らしい味。
 本当に。
 
 だから、いつしかわたしはそれを本当に夢の中であったことのように思うようになり、忘れていったのです。
 「スミレの砂糖漬け」という食べ物がこの世にあるのかどうかさえ、定かではないような気がしていったのです。

 それが数年前、なにかの拍子にわたしが好きなウイーンの洋菓子店の「デメル」で、「スミレの砂糖漬け」を売っているということを知りました。
 「ああ、あのお菓子って本当にこの世に実在するものだったんだ」と思いました。
 それで、いつか買って食べてみよう、と思ったのです。
 夢のように思えたあの味が、本当のことなのか。

 それで水曜日に新宿の伊勢丹に行ったので、デメルをのぞいてみたら「スミレの砂糖漬け」がありました。ディスプレイの中で、少し特別な感じで展示されていました。
 今食べてみようと思い、買ってみました。

 かわいすぎる箱に入る↓
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 おしろいを入れる箱みたいです。スミレとスズランの絵が描いてあります。

 スミレの砂糖漬けはこんな感じ↓
  131214sumire2.jpg
 50g入りで、スミレの長いところで2センチ弱くらいでしょうか。
 デメルジャパンでは本国の味を日本で再現させて日本産のチョコレート菓子などを売っていますが、この「スミレの砂糖漬け」はフランス産です。日本では作れないのかな。

 しかして、一粒食べてみると。。。
 
 あの味だ〜〜〜!!!

 香料は入っていないのです。
 なのにすごい香り高さ!
 なんなの!
 ニオイスミレというものが原料らしいのですが、あまりにも、香しい!
 ヘブンリー!
 
 子供の頃に食べたのは、確かに「スミレの砂糖漬け」で、本当のことだったんだ! と思いました。
 でもそれがデメルのものだったのかは分かりません。
 当時、日本では入手できないものだったと思いますし(ヨーロッパではずっと売られていたものらしいです。デメルは数百年続く老舗だし、このお菓子はハプスブルグ家のエリザベート皇女が愛した食べ物として有名)、誰がくれたか覚えていないのですが、当時わたしの周囲にヨーロッパに行くような人がいたという記憶もないのです。 
 スミレの砂糖漬け自体は自分でも簡単に作れるものらしく、それをもらったのかもしれません(ネットでレシピが出てくるので春になったら作るのもいいかなと思いました)。

 しかし本当に素晴らしい味です。香りもですが、なんともいえない風味があるんです。
 言葉でうまく説明できません(子供が夢の中で食べたものだとその後錯覚してしまうような味です)。
 食べた後、口の中にその風味がずっと残るような気がします。それが鼻に抜けていく感じがします。
 お砂糖が固まっているのでシャリシャリした食感です。
 
 お店のディスプレイもそのようになっていましたが、このお菓子はシャンパンに入れるとよいそうです。
 おととい、うちは結婚記念日だったので、シャンパンではなく白ワインを飲みましたが、その中に一つ入れてみました。
 しばらくすると青い色素が溶け出す↓
  131214sumire3.jpg
 これは合成の着色料です。ワインの底に色が沈み、かすかな青のグラデーションに。
 香りももちろん移り、安い白ワインが、なんだか全然別ものになりました。
 
 デメルのネット通販で購入可能です( こちら )。2100円です。そんなに馬鹿高くないですよね。

 あのとき、わたしにそれを食べさせてくれた人が誰か分からないのですが、「夢のような食べ物」という感覚を自分の中に残してくれたことに感謝したいなと思いました。
 

 *おまけ*
 おとといの空↓
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