塩野七生 日本人へ 危機からの脱出篇

 今日は外に出ないで大掃除の続きをして、やらねばと思っていたことは終わらせることができました。
 細かく言えばやれることはまだまだあるけど、まあいいだろう。。。

 ゆうべは読んでいた本を読み終えました。
 年末年始で読もうと思っていたけれど3日くらいで終わってしまった。
 でもほかにもたくさん本を買ったので、まだまだ読めるものはあります。
 (先日書いたカポーティの「美しい子供(A Beautiful child)」の原著はその夜のうちに読み終えることができました。わたしにとっては「文学」って一番よく分からない「芸術」なんだけれど、この作品、今まで読んだ小説の中で一番美しいと思ってしまった。声をあげて泣いてしまった。カポーティという人が抱く世界や美しいものへの憧憬やそれとの距離感が、短い作品の中に適切に描かれているように思う。こんな作品を書けたら死んでもいいかもしれない。カポーティがうらやましい)

 読んだのは塩野七生さんの「日本人へ 危機からの脱出篇」です。
 
日本人へ 危機からの脱出篇 (文春新書 938)日本人へ 危機からの脱出篇 (文春新書 938)
(2013/10/18)
塩野 七生

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 最近けっこう売れている本のようです。

 塩野七生さんは、ずっと前に北野武さんが「塩野さんは天才だ。話題が本当に豊かで尽きない」という意味のことを語っていて「へえ」とずっと思っていたのですが、最近読売新聞に大きくインタビューが載っていて、その内容にとても勇気づけられたので、著作を読んでみようと思ったのでした。
 
 この本はなにかの雑誌に連載されているエッセイをまとめたものらしく、ずっと続いているシリーズのようです。
 本の冒頭は2010年の暮れくらいで、まだ東日本大震災も起こっていないし、民主党政権へのコメントなので、ちょっとピンと来ないです。
 でもこれってすごいことですよね。
 あの震災(と原発事故)は、それ以前と以後ではまったく違う世界になった、というきっかけの一つとなる出来事だったのだなあとしみじみします。
 後半は今年の夏くらいに書かれたものらしく近づいていますが、オリンピックが決まる前までのものなので、また少し違うのかなという感じがします。
 それで先日、安倍首相の靖国参拝、というものがあったので、本当にめまぐるしく事態が変化していっているのかなと思うのですが。。。
 でもこの3年で本当に加速度的に日本や世界が変わってきているのだなと今、書いていて思いました。

 書かれたものと「今」の間には少し時間差はありますが、イタリアの歴史の物語をずっと調べて書いてきている塩野七生さんの言葉なので、時代に左右されない部分もたくさんあります。

 ローマの歴史など全然知らないわたしなので、感想の代わりに、「ほほう」と思った部分をいくつか書き抜きます。


  平和くらい、人間世界にとって重要なものはない。だが、それだからこそ、困難を極わめるものもない。平和はあまりにも重要事ゆえに、唱えるだけで実現すると信じているお気軽な平和主義者にまかせてはおけないと思っている私だが、その平和の実現には、戦争よりも段違いの冷徹さが求められるのだ。
  (ローマの休日 p154)

  人間世界には、ここからは入れないとした聖域や、定年制を適用できない地位とか人はいる、というたぐいの不平等は、あったほうがなめらかに行くような気がするのである。論理学の創始者であるアリストテレスでさえも、論理的に正しければすべて正しいとは限らない、と言ったのが人間の世界なのだから。
  (十字架を背負うということ p215)

  海賊という現象は、貧しい者が豊かな他者を襲って奪う、のではなく、「職」を保証できない国に生まれた人間が、保証できる国に生まれた者を襲う現象である
  (夏に思ったこと p244)

 
  
 安倍首相の今回の行動がどういうものなのか、これからどういうものになっていくのか、ちょっと難しいときに読めたのでよかったなと思います。
 塩野さんのおっしゃることを考えると、あれはやはり「マズい」ものであったのかなと思います。
 周辺国との間で昨今あったことを思うと、感情的になってしまう部分はわたしにも多分にあるのですが。。。(あと際限ない謝罪と賠償というのもちょっと困りますよね。。それを引き出すためにずっと怒っているんだろうけれど。。)
 安倍さんは蟹座が強いから、身内を守るためにはものすごく攻撃的になる可能性はあるんですよね。。それは防御から出ているものなんですが。。。(自分の子供の生命を守ろうとする母親って、他に対しては凶暴になれるかもしれない。でも、人は「他」の中で生きている。。。でも家族は大事ってのも事実で、、、大変だ。。)

 これからも折にふれ、塩野さんの言葉を読めたらと思いました。

 
 *おまけ:1*
 今出ている雑誌GLOW2月号の付録がなかなかよかったです。
 チェック柄トートバッグ↓
  131229bag.jpg
 デミルスビームスとのコラボだそうです。最近チェック柄が流行っていますね。
 近所のスーパー用にと思って購入ですが、キルティングがそこそこふわっとしていて冬らしくいいかなと思いました。超ビッグサイズではないので、葉つき大根なんかは入らないかもしれない。取っ手を補強縫いしたほうがよさそうです。
 本誌は40代女子(これほんとに恥ずかしい。。)向けなので多少参考になりました。

 *おまけ:2*
 先ほどの空↓
131230sora.jpg


 


 


 
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コメント

良いお年を

美紀さんこんばんは。
そんなにも素晴らしいと思えるカポーティの本に出会えて、良かったですね。

私は掃除が終わったら暇を持て余し気味で、図書館が休みになる前に本を借りておけば良かったと後悔しています。

今年も残り1時間足らずですね。
今年もありがとうございました。
来年もブログを楽しみにしています。

良い年をお迎え下さいね。

Re: 良いお年を

あきさんこんばんは、コメントありがとうございます!
年が変わってしまいました!!(おめでとうございます!)

カポーティ、ほんとにわたしにとっては素晴らしかったです。
世界にはわたしが知らないとても美しいものがたっっくさんあるのだろうから、あまり熱心に一つのものについて語るのも無知をさらすだけなのかもしれないのですが、感動してしまうのは仕方ないです。

大掃除が終わると少しぽかんとしてしまいますね。わたしも昨日はなんだか手持ち無沙汰でした。
本があると紛れますよね。

昨年は、コメントをたくさんくださりありがとうございます。とても励みになっています。
読んでいただけていて光栄です。
今年もよろしくお願いいたします。

よいお正月をお過ごしくださいね。

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