井上教子 タロットの歴史 西洋文化から図像を読み解く

 夫が図書館で借りてきてくれた本、井上教子さんの「タロットの歴史」(山川出版社)がとてもよい本なので、改めて記事にします。
 こちらはタロットカードの歴史と、それぞれの絵札の意味の成り立ちなどを説明したもので、全部で300ページ以上の大作で、全編カラーで2700円というお買い得なものであります。
 ものすごい情報量!
   
 著者の井上教子さんは、アメリカの大学で心理学を学ばれた方で、占術家ステラ・マリス・ナディアさんとして長年占いの仕事をされてきた方だそうです。わたしは存じ上げませんでしたが。。
 とても研究熱心な方なのだなと思い、すごいなあと思います。

 来週には返さなくてはいけないので、全部読み切れないのですが、ほんとに勉強になります。
 今までタロットカードの成り立ちについてぼんやりとしていた部分がかなりスッキリしました。
 タロットカードの原型は結局は中央ヨーロッパの貴族たちの文化的楽しみから生まれてきたもので、それは象徴的に絵を読み解くことなのだそうです(それができることが教養の印だった)。
 そこからいろいろな絵そのものを、そのときの心の状態や運気を反映させるものだととらえる視点ができてきて、それが占いになっていったということなのかなと思いましたが。

 キリスト教とタロットカードのような「魔術的」なものとの関係にも触れられています。
 
 わたしは以前「魔女とキリスト教」という本も読んでいるのですが、そのあたりのことも思い出しながら読んでいます。
   

 15世紀にヨーロッパではペストや梅毒の流行によって、多くの人が死ぬわけですが(ペストによってヨーロッパの人口の3分の1が亡くなったってすごいですよね。。)、どんな身分の人にも死が平等に訪れるという事実から、身分制度に対する疑問が出るようになり、ルターによる宗教改革によってそれまでの教会の過度の支配が緩んでいき、人々の中に占いなどを楽しむことが流行していった、とのことでした。
 その中でタロットカードも発展していったそうです。

 そして、キリスト教の考え方なども各カードには込められていて、そのあたりのことも1枚1枚触れられています。この説明がとても細かくて、わたしは一応新約聖書は読んでいるのですが、それだけでは分からないキリスト教の細かな教義的なニュアンスのようなものが伝わり、とてもおもしろいです。
 仏教と似ているところがあるのですもの。
 (キリスト教における「美徳・悪徳」の考え方は、仏教の「善・不善(煩悩?)」と似ているかな? とか)
 
 やはりこういう本はとてもおもしろいです。

 人は、どうやったらよりよく生きられるのか、どういう生き方が正しいのか、そのことを、洋の東西に関わらず、やはりずっと考えてきているのだなあと思います。涙ぐましいくらいに。
 その中で、迷うこともたくさんあって、そんなとき、占いを使うこともずっとしてきているのだなあと思います。
 なにが正しいか自分では分からないから、そういうものからヒントを得ようとしているんですよね。
 
 ほんとになかなかよい本で、これはちゃんと自分でキープしておきたい本だなと思いました。
 おすすめです!
 (図版がたくさん載っていたり、専門用語の説明文が都度出てくるのですが、それと本文の文章のブロックが同一ページの中にあるため、少し複雑に配置されている箇所があり、そこが分かりづらいのが少し残念に思えます。でもそれを差し引いてもものすごい情報量なのでありました)

 
 *おまけ*
 昨日の空↓
150207sora.jpg
 

  ☆タロット占いのモニターを募集しています☆
  対面セッションで約30分1000円です。場所は新宿です。
  詳しくは こちら をご参照下さい。
  rosinu-rose@tbt.t-com.ne.jp

 
 
 
 


関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 読んだ本 - ジャンル : 本・雑誌