音楽からもたらされたもの・2

 昨日書いていた音楽の話の続きです。

 たしか今年に入ってからの読売新聞の記事だったと思うのですが、どなたかクラシック方面の音楽家で、作曲などもする方のお話が載っていたような気がします。細かいことがうろ覚えで申し訳ないのですが、そこには「聴いていて情景が思い起こされるような音楽はあまりよいものではない」というコンセプトについてお話が載っていたように思います。
 音楽(西洋音楽?)の世界では「情景に逃げてはいけない」という議論があるということだったと思います。
 たぶん、「音楽のみ」で独立して人の心に届けられるものでないと、優れた音楽とは言えない、ということなのだと思います。
 そしてその記事に出てきた方は、結局人に本当に届けるためには、そういう議論も越えてやっていくしかないという意味のことをおっしゃっていたと思うのですが……(つくづくうろ覚えですみません)。
 わたしは、そういうコンセプトがあるということを知れてよかったなと思います。音楽を聴いたときにいろいろ考える上で役立つように思うから。
 でも「情景が浮かぶ音楽」が、自分にとって大きなものだったことも変えようがありません。

 音楽といっても、いろいろな種類があり、人によって、状況によって、いろいろな関わり方があるんだなということでしょうか。

 ***
 
 わたしがはじめて音楽を聴いていて頭の中でイメージを見たのは、たぶん幼稚園のときです。
 当時、母が谷村新司さんがいらっしゃったフォークグループの「アリス」のアルバムをよく聴いていて、その中にある曲が、わたしにとってそういう曲だったのです。
 今ってネットでいろいろ調べられるから便利ですよね。
 それは、アリスの1976年に出た「ALICE V」というアルバムの中のB面の4曲目、ラストの一曲前の「指」という曲でした。

 先日YouTubeで見つけて、たぶん35年以上ぶりくらいに聴きましたが、やはりあの頃見たものと同じ、ピンク色と薄いエメラルドグリーンのような色合いが頭の中に浮かびました。特に後半の間奏のストリングス部分です(この曲のせいで「ソ」の音と「レ」の音が好きになってしまったと今回知りました。ずっとなぜだか分からなかった。。)。

 その曲を聴いて初めて情景を見たたときは(幼稚園児だったはず)、ピンク色の空(大気)の中に細長い木々があるような情景で見ていたと思います。
 そこがすごくきれいで、どこなんだろうと思ったのです(それが、実際には行ったことがない場所だというのは分かっていました。もっと言ってしまうと、自分が生まれる前にいた場所、という感覚さえありました。でも、もしかするとそれまでの間にテレビなどで見た情景がどこかに残っていて、単にそれが出てきたのかもしれません)。
 母がそのアルバムを聴いて、その曲にさしかかるたびにその色合い(情景)が目に浮かぶので、そのことを母に話したような気もします。「聴いてるときれいな場所が見えるよ」と。
 母はそういうわたしに対して気味が悪そうにするとか、「変なことを言う子だ」という態度は取らず、「それはすてきなことね」というように言ってくれたと思います(そういう母だからわたしはこんな風になってしまったのですね。。(汗))。
 でも、なぜ音楽を聴いていて情景が思い浮かぶかの説明はありませんでした(笑)。そんなこと説明できる人、なかなかいませんよね(笑)。

 わたしはそれで、音楽を聴いているとなにかが見えることは別に変なことではないんだと思って、自分の中のそういったイメージを否定することなく育ちました。
 小学校の頃、テレビで聴くヒット曲などでも見えるものは見えたと思います。ニューミュージックグループのオフコースの曲もよく母と聴いたけれど、中にはそういうものがあったように思います。「さよなら」のイントロとか、雪が降ってる感じがしますよね(笑)。
 そのうちに自分はそういう「イメージの見える音楽」が好きなのだと気づき、そういう曲に自覚的に反応するようになっていきました。小学校高学年くらいには自覚していたと思います。
 中学に入ると兄の影響で洋楽のロックやハードロック、ヘビーメタルも聴くようになりますが、そういった人たちの曲の中にも、イメージが浮かぶものはあるのだと知りました。とくにバラードやミドルテンポの曲ですかね。

 ***

 高校生になると兄の趣味とも離れ、こじゃれた感じの女性ボーカルのポップスなどを聴くようになります。
 その頃、銀行で働いていた父の職場の若い人がよくうちに遊びにくるようになり、その方が音楽が好きだということで音楽談義をさせていただくようになりました。
 その方に「わたしは景色が見える音楽が好きなんだ」と言ったらおもしろいと思ってくださったようで、その後、「こういうのはどうだろう」と言って、たくさんのレコードやCDをプレゼントしてくださるようになり、その中にイギリスの女性ボーカルのバンド「コクトー・ツインズ」がいました。
 これにノックアウトされたのです。それまで聴いてきた「イメージ的な、幻想的な曲」のどれよりも幻想的で。
 その人たちの曲を聴いていると、イメージが見えるどころか、なにか異次元に触れたような感覚すら抱いてしまうのです。「この場所ではないどこか」につながる感覚です。
 ここまでの音楽があるのか、と思いました。
 そういう曲を聴いて、テンポに合わせて無意識に身体を揺らしていると、独特の感覚になるのです。
 それはとても気持ちのよい感覚でした(昨日書いた「空洞感」につながる感覚です)。
 そして、わたしはそういう音楽に、それまでよりも魅了されるようになったのです。

 それは80年代後半で、日本はバブル経済のただ中でしたが、同時に少しずつ「ニューエイジムーブメント」がアメリカから日本にも来ていたのかもしれません。
 なんとなくスピリチュアルな雰囲気のものがちまたに出てきた頃だったのだと思います。
 「環境音楽(アンビエントミュージック)」という言葉も流行った頃でしたが、そういう情景が浮かびそうな音楽や、流すと部屋の空気感を変えるような音楽がけっこう出ていたようです。
 ロックなどの中でも、そういう雰囲気を取り入れた音楽が出てきていたと思います(今の流行の音楽を知らないのですが、今より多かったのではないかと思います)。昨日貼ったRIDEなんかはそういうバンドかなと思います。
 その当時よく使われていた言葉は「浮遊感」というものでした。
 「浮遊感がある音楽」というのが一部で流行っていました(歌詞もイメージ的でぼんやりしたものが多かったです)。
 わたしもそういう音楽を見つけようと、輸入CDショップに足を運んでいました。
 高校を卒業して、チャネリングが始まるまでの3年間で、けっこうそういう音楽を集中的に聴いていたのです。
 つまり、ちまたにそういう音楽が溢れる時期と、自分のチャネリングまでの「準備期間(?)」が重なっていたように思います。
 時代の流れがあったのだと思うんです。

 ***

 ですが、なにごともそうなんだと思いますが、行き過ぎるとマズいんですね。
 浮遊感のある幻想的な音楽を求めていろいろCDも買いましたが、中にはそういう世界をつきすめすぎていて、曲が終わった後、この「現実の世界」に焦点を合わせにくくなるものもありました。
 脱力しすぎてしまうというか、、身体と心が停止してしまうような感じになる曲です。
 はじめは「これはすごい」と思うのですが、、なにかが「不健康」になる感覚は、どこかで感じていたと思います。
 でも基本的に「イメージ的な音楽」は好きですから、チャネリングが始まってからもよく聴いていました。
 それが折れたというか、がくっと変わったのは、95年です。
 阪神大震災が起こり、オウムのサリン事件も起こりました。
 オウムによって、世間の「スピリチュアル」なものに対する目が厳しくなるのではないかとわたしは思いましたし、その頃実家でセッションをしていたのですが、これじゃいけないと思い、原宿のお店に出始めたのもこの頃です。
 原宿のお店に出るのとほぼ同時に、当時鮮烈なデビューを飾ったアラニス・モリセットを聴くようになり、そこから新しい活力を感じて、イメージ的な音楽から少しずつ距離を取っていったのでした(少し怖くなっていたのだと思います)。
 個人的には、それでよかったなと思っています。

 ここ数年、チャネリングという現象について自分が感じてきたことを言葉にしていきたいという思いがあり、読書をしたりブログを書いたりしていくうちに、自分にとってイメージ的な音楽が果たしてくれたことを思い出したので、久しぶりにその頃聴いていた音楽を聴き直してみました。

 「イメージは出てくるけれど脱力まではさせずに、わたしを気分よくしてくれる音楽」というのは、今聴くと、すごく少ないのだなと思いました。わたしにとってのちょうどよいバランスがあるのだと思います。
 今の時点で、これなら、と思う曲をいくつか貼りますね。身体をスイングさせながら聴くと気持ちがよいかもしれません(海っぽい曲が多いです。これらの音楽はもしかすると、「舟歌(バルカローレ)」のリズムなのかなと思うようになりました。ショパンのバルカローレもたゆたう感じでイメージ的で好きです)。
 でも、人によっては、これでもどこか気持ち悪い感覚になられるかもしれません。。
 それと、結局はアルバム全体で聴かないとダメなのかもしれないという気もするので、参考にならないかもしれません。。(汗)

 わたしにとっては「別格的」なコクトー・ツインズの曲。「Cherry Coloured Funk」。

 この方々はわざと意味のない言葉を作ってそれを歌詞にしています。徹底的です。

The Art of Noiseの「Island with Robinson Crusoe」。

 この曲が入るアルバムタイトルがそもそも「The Ambient Collection」だったと思います。

 Shelleyan Orphan の「Dolphins」。これも海の音楽ですが。。

 
 これらの曲は、わたしにとっては「空洞」を創るのに役立ったと思います。
 チャネリングをする上で大事なのは「空洞感」と「一体感」なのだと思うのですが、「一体感」も音楽にまつわることで得た感覚があります。
 わたしは身近にあった音楽でしたが、チャネラーさん一人一人に、きっとその感覚になるためのなにかがあるのだと思うし、もっと言ってしまうと、そういう感覚は、人が味わってみるとよいものの一つなのではないかと、個人的には考えています(でも使い方が難しいかもしれないとも思う)。
 「一体感」のことも書ければいいかもしれませんが、長くなってしまうので(汗・すみません)、またいつか機会があればいいかなと思います。

 
  ☆タロット占いのモニターを募集しています☆
   対面セッションで、場所は新宿の喫茶店です。
   通常価格30分3000円のところ期間限定で30分1000円(8月末日まで)。
   詳しくは こちら をご参照下さい。
   rosinu-rose@tbt.t-com.ne.jp



 
 
 
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性 - ジャンル : 心と身体