ロバート・ゼメキス監督 「ザ・ウォーク」

 先週観にいった映画のことを書きます。

 観たのは、「フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年)」でアカデミー賞監督賞・作品賞を受賞したロバート・ゼメキス監督の新作、「ザ・ウォーク」です。

 新聞に大きな広告が出ていて、その写真を見た瞬間、「これは観たい」と思ってしまったのでした。
 そのポスターの画像↓
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 めっちゃ泣けました。。。
 
 これは1974年にあった実話の映画で、ニューヨークのワールド・トレード・センタービルディングの、二本のタワーの間にワイヤーをかけ、頂上から頂上へ(あ、「屋上」だった)、地上411mの高さで命綱なしに綱渡りをしたフランス人大道芸人フィリップ・プティの挑戦を描いています。
 その挑戦は、「最も美しい犯罪芸術」とも言われているそうです。
 無許可だったからです。つまり違法な手段でそれを達成させたからです。
 こういう行為を「犯罪芸術」というそうです。
 彼が、その試みをアートであり、クーデターであると捉えて計画していく様子が描かれ、最後、本当にそれを成し遂げます。
 
 わたしは、それが違法行為であるということは分かるし、自分がそれをしたいなどとは一切思わないけれど、、映画の中で彼が綱に足を乗せた瞬間、涙がとめどなく溢れてしまいました(3Dメガネの下で)。
 狂気の沙汰なんですが、、それは「美しいなにか」なのだと、わたしも思いました。

 その行為・挑戦への言葉にしにくい感動もあるのですが、もう一つ感動するのは、ワールド・トレード・センタービルが、あまりにも美しく描かれていることです。
 この映画の影の主人公は、この「ツインタワー」です。
 さすがロバート・ゼメキスですね。
 ビルが、まるで生き物のように、有機的に見えるんです。
 例えば、「ゴジラ」のような、架空の巨大な生き物のように見える描き方なんです。
 わたしはそう思った。
 
 ツインタワーが映るたびに、「ああ、もうこれはないんだよな(しかもあんな理由で)」という気持ちが出てきて、そこに一人の人間が私費で挑む狂気の挑戦も重なり、とてつもなく感動してしまったのです。

 ビルの屋上からの空の景色、CGだと思いますが(どういう技術なんだろうあれは)、本当にきれいで、、でも、今、それをその角度で見ることはもうできないのですよね。
 ロバート・ゼメキスは、人が見たいと思うけれど見ることができない景色(映像)を、CGで創ってくれる、優しい人だなと思います。
 この映画を観て、そう思いました。
 この人は優しい監督。
 
 わたしがこの監督の作品で一番好きなのは「コンタクト(1997年)」です。
 主人公が、こと座のヴェガ(織女星)まで「星間旅行」をしたときの映像がすごくきれいで、何度観ても飽きません。テレビでやっていると必ず観てしまうし、公開当時映画館で観ましたが、それを誇りに思える映画の一つです。
 ヴェガでの主人公↓
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 この映像を見たとき、この主人公が心底うらやましくなった。そんな映像。
 このシーンの前に主人公が未知の宇宙の美しさに感動して、「この場所(ヴェガ)に連れてくるのにふさわしかったのはわたしじゃない、詩人を連れてくるべきだった」と言うシーンが印象的で、胸が熱くなります。
 そういうセリフを入れる、この監督は優しい人だと思う。

 もう一つ、この監督で好きなのは「永遠に美しく…(1992年)」ですかね(笑)。
 このシーンもウケた!!↓
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 これはまあ、「見たい映像」ってわけではないけれど、「おおお!」ってなりましたよね(笑)。
 この映画のブラックユーモアもわたしは好きでした。
 人間(女)の愚かさが、おかしくて愛おしいような? 愛おしくはないか(笑)。でも笑えた。

 この「ザ・ウォーク」でも、主人公と、綱渡りの背景となる広がる空と眼下のニューヨークの街並、向こうに広がる海を見ていると、なぜかひしひしと「この地球に生まれてきてよかったんだ」という気分になりました。
 あんなひどい(くだらない)理由で(わたしは世に言う「陰謀論」の支持者です)、ツインタワーを壊してしまう、人間にはそんな悪魔的な一面もあるけれど、それでも「この世界はやはり美しいのではないか、そこに生きる我々ももしかするとそうなのではないか、そう思ってみてもよいのではないか」と、ゼメキスは問いかけてくれているように思うのです。
 この方は、ずっと、そう問いかけてくれる映画を、創り続けてくれているのではないか、今回、そう思うようになりました。
 ありがとう、ゼメキス!!
 わたしはあなたの映画が大好きです!

 すごくおすすめの映画です。ぜひ映画館で観ることをおすすめいたします(わたしは3Dで観ましたが、その必要性はそこまで感じなかったかも。。?)。


 
 映画の公式サイト → こちら

   




 


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