ボッティチェリ展と、映画「木靴の樹」

 昨日は変則スケジュールで仕事が休みだった夫と、美術展と映画に行ってきました。
 見たのは、上野の東京都美術館でやっている「ボッティチェリ展」と、岩波ホールで公開している、エルマンノ・オルミ監督の「木靴の樹」です。
 久しぶりに夫婦で都内に出かけたような。。そういう休日が戻ってきたなあという感じもありました。

 上野は桜が満開で、たくさんの人出がありました↓
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 ボッティチェリ展は会期が明日の4月3日までで、ギリギリでしたが平日だったのでそこまで激混みという感じではありませんでした。
 ボッティチェリの作品を見るのは初めてだったと思います。
 15~16世紀、イタリアのフィレンツェで生きた、ルネサンス期の画家を代表する巨匠の一人だそうです。
 「プリマヴェーラ」や「ヴィーナスの誕生」で有名な方で、それが来ているのかなと勝手に思っていたのですが、それはなかったです(笑)。
 
 わたしは美術に詳しくないので、よいか悪いかというのはよく分からないし、ボッティチェリの絵を好きかどうかもよく分からないままなのですが、見てよかったです。
 きれいだなと思った絵の絵はがき↓
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 左が「聖母子(書物の聖母)」、右が「美しきシモネッタの肖像」。

 展覧会ではボッティエチェリの他に、師匠のフィリッポ・リッピと、その息子で後にライバルになるフィリッピーノ・リッピの作品などもありました。
 この3人の中ではやはりボッティチェリが一番いい(うまい?)のかなあ、とは思いました。

 展示の要所要所で、当時フィレンツェで人気があった修道士である、ジロラモ・サヴォナローラという人のことが触れられていて、その方は宗教改革の先駆とされることもあるそうで、当時の支配層を批判したりして、最後絞首刑になってその後火刑されたそうです。
 わたしはこの人のほうが気になるかもしれない。。魔女狩りとかジャンヌ・ダルクも連想されます。
 ボッティチェリもこの人の影響を受けているそうです。
 
 あと印象に残ったのは、展示の前のほうにあった、メディチ家に伝わる「聖杯」でした。
 豪華なんだけど、ビシッとしている感じもあり。。他のメディチ家に伝わる豪華なものたちもそうでした。
 以前、「ヴェルサイユ宮殿展」というものも同じ会場で見たことがあるのですが、そのとき見たものもすごく豪華でしたが、華美なだけという感じもしたのです。真剣味が足りないっていうか。。。
 それらよりも、ここで見たものはもっと「まじめ」にも思えて、イタリアっていうのはやはり、キリスト教の中心地だから、きっと教会に関するものなどは真摯に作っていたのかなとも思ったりしました。

 ルネッサンスの終わりと宗教改革みたいなのは連動しているのかな、そういうものと、産業革命と近代化というのもつながるのだろうし、やはり行ってみて勉強になりました。
 
 ***

 展覧会のあとは、神保町の岩波ホールで映画を観ました。
 エルマンノ・オルミ監督の「木靴の樹」は1978年のイタリア映画で、カンヌ映画祭で満場一致のグランプリを獲った作品です。
 わたしは18歳か19歳のときにこの作品を日比谷シャンテで観ているのですが、「すごいものを観てしまった」という衝撃を受けた映画でした。観たあと、しばらく動けなくなる感じの衝撃です。

 この「木靴の樹」と、アンジェイ・ワイダ監督の「地下水道」が、わたしにとってそういう映画でした。
 後々まで心の中にずっと残っていたものです。
 
 以前読んだアンジェイ・ワイダの自伝で、若い頃に、優れた芸術作品に触れること、自分がなにをしても、その高みにまで届くとは思えないような、圧倒的なものに触れておくのは大事なことではないかという意味の話がありました。
 ワイダ先生にとっては、それは子供の頃から父親に連れられて見ていた美術館にある絵画だったそうです。
 わたしにとっては、この「木靴の樹」と、「地下水道」が、それにあたるのかなあと思います。
 そういうものがあって、よかったと、自分でも思います。

 昨日、2度目の「木靴の樹」の鑑賞になりましたが、初見から25年以上経っていて、「そこまでのもんじゃなかった」とか思ったらどうしよう、と思っていたんです。
 でも、やはりすごかった。。。
 
 イタリアの田舎の、貧しい農民たちの暮らしの話です。
 演じているのはプロの俳優ではなく、農民たちだそうです。
 3時間以上ある映画ですが、緩急つけているので、観られるのです。
 
 予告編もYouTubeにあるのですが、ほぼネタバレになるので、貼らずにいますね。
 
 拾い物のポスター画像↓
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 4月後半から、オルミ監督の新作がかかるそうで、それまでの上映です。
 夫は初見でしたが、すごい映画と言ってくれたのでホッとしました。
 
 
 
 
 
 
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